karinchaco さんの感想・評価
3.7
物語 : 2.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
シナリオのクオリティが回ごとにばらつく不安定な作品。
大ヒットゲーム原作のアニメ化作品。原作未プレイ。
この作品の原作ゲームを以前やろうとしたことがあったんですが大ヒットすぎてご新規は抽選に当たらなければはじめられないって・・・。よくわからないから断念してしまいました。この状態は今でも変わらないみたいで・・・。サーバー容量に無駄を作りたくない気持ちはわかりますが、ちゃんとサーバー増設しろって言いたいですよね。そのせいで、辛口になってしまうかも。
第1話は艦娘たちの顔見せ回って感じなんですかね。きちんと、敵対勢力も出てきて世界観的な見せていたのでとりあえず及第点ですかね。
ただ、主要な登場キャラにはテロップでも入れてほしいです。ただでさえ登場キャラが多いうえに、うまく演じているとはいえ兼ね役の声優さんもいるのでガールフレンド(仮)のように声で区別するのも難しいです。原作プレイ済みの人しか相手にしてないというか、いちげんさんお断りみたいな雰囲気はいやですね。そんなことから冒頭の愚痴になってしまったというわけです。
とりあえず3話まで視聴継続するつもりですが、内容いかんでは断念するかもしれません。
第2話
{netabare}主人公吹雪の特訓回。相変わらずキャラが覚えられないのですが、その中でもあやねるが声を当てている艦娘たちの区別がつくようになりましたw。実際、声は聴き分けられるのですがいかんせん名前と一致しないんですよね。この辺は粘り強く見ていけばわかるようなると思っています。
{/netabare}
第3話
{netabare}第1話に続き、戦闘シーン多めの回。まず、触れるべきは如月が轟沈したことでしょうか。原作組からしたら相当の出来事なんでしょうがアニメ組の私にとっては如月に思い入れする尺があまりにもなさすぎたので、正直ポカーンとしてしまいました。3話で退場するパターンはまどマギのマミさんが有名ですがあっちは1話・2話で主人公たちと十分に交流を深めての死だったので衝撃はあったのですが、今回はキャラが多すぎて主人公ともそんなに会話する機会もなくて如月本人の印象が薄すぎるのです。しかも、完全に油断からの轟沈は、展開的にも文字通りの無駄死にだった気がします。
むしろ、3話にこの展開を持ってきたことに制作陣の安易さとあざとさを感じずにはおれませんでした。
とりあえず3話までみましたが、最初に抱いていた感想は間違っていないと思います。
ただ、このシナリオがどういう決着を迎えるのかについてはすごく興味があるのでまだまだ見続けようと思います。
{/netabare}
第4話
{netabare}主人公の吹雪が金剛の率いる高速戦艦?の部隊に一時的に配属になる話でした。先週までのあやねる大活躍から、今度は金剛四姉妹を演じたなおぼう大活躍の回でしたね。プロモーション段階から艦これ=なおぼうだと思っていたので、私にとってはようやくといった感じです。
シナリオ的には相変わらず何と戦って何を勝ち獲るのか全く分からないですね。長門がここが重要だとか言っていますけど、全く何言っているのかわかりません。原作組ならわかるのでしょうかね。敵の全貌がわからないのは仕方ないにせよ、どうしてこの戦が必要なのかの説明が足りな過ぎて物語に入り込めないんですよね。先週の轟沈に感情移入が出来なかったのもこの辺に原因があるかもしれませんね。 {/netabare}
第5話
{netabare}今週は冒頭から艦隊を再編成しました。まあ、人事異動というか新年度のクラス分けみたいな感覚ですかね。吹雪はとても個性的なメンバーに囲まれるわけですが、金剛・加賀といった艦これの有名どころと組むということはこのメンツがメインメンバーという理解でいいのかな。原作組がどう思っているのかすごく気になります。
シナリオ的には(チーム再編)→(最初はバラバラ)→(更に傷が深まる)→(主人公の努力で首の皮一枚つながる)→(ピンチ)→(主人公の機転で何とかなる)→(勝利!新たな一歩を踏み出す)という王道パターン。吹雪が常識人設定なので旗艦になるのは極めて妥当だと思います。むしろ、最初からそうしろよと言いたくなるくらいほかの艦娘に協調性がなさすぎますね。
今回は新チームお披露目回だったので特に不満はなし。むしろ、来週からが本番です。{/netabare}
第6話
{netabare}先週のあの引きで、まさかの日常回。主人公吹雪の出番はほとんどなくて、いろんな艦娘がカレーを作る回でしたね。本来ならこういった日常パート中心になるのかなと思っていたので不満はないのですが、それにしても各話ごとの落差が激しいです。なんか一貫性がないというか、シリーズディレクターが機能していないのか、脚本に問題があるのか、コンテに問題があったのか、それともこれが仕様なのか?なんか、毎回想像の斜め上をいかれる展開にビックリさせられてばかりです。{/netabare}
第7話
{netabare}メンバーが固まってきたおかげでストーリーがすんなり入ってくるようになりました。展開としてはベタなのかもしれませんがストレスなく視聴できるのはありがたいことではあります。
ただ、ツッコミどころがなかったわけではありません。まず提督の扱いですがここで登場されても今更感がMAXなのかもしれませんが、この話は最低限登場する必要があったのではないでしょうか。提督がいるにも関わらず長門と吹雪だけが会話するとか違和感がありまくりです。ここら辺の処理は原作組の方々も色々な意見があるみたいですね。私としては必要な場面には必要な登場人物をちゃんと出してほしかったです。{/netabare}
第8話
{netabare}日本で一番有名な戦艦大和の登場回です。これまで何度か出てきた赤城の大食漢ぶりの謎が解けました。大和や赤城などは燃費が悪いからなんですね。原作組は百も承知の上でしょうが。
さて、前話あたりからボチボチ劇中で作戦を考える場面が増えてきました。今回も前回の戦いを長門が「戦術的勝利、戦略的敗北」と評しています。ではこの作戦の最終目的は何なのでしょうか。補給線の確保?攻略拠点の橋頭保づくり?拠点への侵攻?それとも奪還?。
戦術的なことは断片的に会話に出てきますが戦略的なことは教えてもらえません。視聴者には作戦上の秘密なので教えてもらえないようですね。なんかこういったところが癪に障るんですよね。
あと今回は、吹雪の「大和を海に連れ出したい」という一点の同情だけで命令違反を繰り返す姿にもイラッと来ました。特に2度目は命令の穴を利用した屁理屈にしか見えませんでした。長門は触れなかったがどんな形であれ沖に出てしまって今回のような遭遇の可能性があるならば避けるべきことであるとおもいます。
吹雪は物語当初の新米の時ならいざ知らず、今では旗艦として隊の行動を律する立場にあります。隊を離れているときとはいえ一時の同情でこのような無自覚な行動をさせてしまうのはプロットに問題があると思います。{/netabare}
第9話
{netabare}「提督が描かれていない」ことに散々批判的なコメントを残してきましたがここに極まれりです。このようなシナリオにするならばますます提督が必要だったのではないかと。
それ以外では、吹雪に対する帰還命令はGJでしたね。夕立が特訓する姿をみて「自分だけが頑張っているんじゃない」ということが理解できたみたいです。展開としてはちょっと安易な気がしますが吹雪に対して私自身も前話からモヤモヤを感じていたのでとてもよかったです。前話で私も「プロットに問題がある」と断言してしまって申し訳ないです。このようにつながっているとは思いもよりませんでした。これまでが一貫性のないシナリオが続いていたのでって言い訳です。すみません。
{/netabare}
第10話
{netabare}別に総集編ではないのですがこれまでの展開を凝縮したような内容という印象を持ちました。吹雪がちょっとした思い上がりからピンチを招いたり、苦しい特訓の上で赤城の随伴艦と認められたりと、これまでアニメ艦これでやってきたことのおさらいをしているみたいですね。決して悪いことではないと思います。ラスト2話に向けてのタメ回の要素が大きいと思います。
実際、秘書艦長門まわりのエピソードは伏線ぽいモノも多かったですしね。
{/netabare}
第11話
{netabare}唐突で当たり前の赤城の夢想シーンから始まりましたね。今までにこのような史実を意識されるシーンは如月の轟沈以外はあえて排除してきた印象があったのでちょっとビックリですね。
このアバンの内容は「運命のくびき」という言葉でAパートで具体的に語らられます。赤城の夢の話を聞いて長門が赤城とは違う現実的な問題で危惧をあらわにするというのは面白いと思いましたね。こういう伏線の張り方をこれまでなぜしてこなかったんでしょうかね。
BパートでついにMI作戦が始まるのですが赤城の心配は悪い意味で的中してしまいます。果たして艦娘たちの運命はいかに。{/netabare}
第12話
{netabare}最終回なのでたくさんの艦娘たちが登場。アニメから入った身としてはもう誰が誰だかわからなくなってしまいますね。ただ、原作ファンにとっては嬉しいサービス回になったのではないでしょうか。
シナリオ的には先週のシリアスな引きから主人公吹雪と金剛が仲間を引き連れた颯爽と赤城たちを救援するところから始まりました。Aパートに入って以降は北上・大井コンビをはじめとして出撃している艦娘たちそれぞれに見せ場がありますね。
ただ、話の展開は急にオカルトじみてきます。先週から言われている「運命のくびき」ですね。まあそれぞれにちょっとずつ言い回しが違いますが要は倒しても倒してもなぜか復活するという謎要素です。そして、なぜか吹雪が倒し方を分かってしまうという謎展開。悪い意味でのアニメ艦これの本領発揮ですね。集大成です。
{/netabare}
まとめ
原作ゲームの大ヒットからもわかるように素材のもつポテンシャルは非常に高いのだと思います。
しかし、これまで各話レビューでも批判しているように世界観の見せ方やシナリオ構成の稚拙さからその素材を終始活かせなかったと思います。特に、序盤から中盤にかけてはシナリオ間のつながり悪くメリハリのための日常回もシリーズの流れを分断しているように見えました。
また、伏線なく唐突に現れる新たな設定もいただけません。そもそも艦娘たちが何のために戦っているかが終始わかりにくかったということもあいまって、なぜこの作戦が必要なのかが理解することが出来ませんでした。印象としては一行も見落とせないノベルゲームをやっている感覚でしょうかね。
ただ、ここまで厳しいことを書いてきましたが面白くなかったわけではありません。キャラクターデザインは原作絵に対してもかわいくなっている印象を受けましたし、作画も音楽も平均点以上のセンスをガン汁モノでした。先に述べたとおり戦艦を擬人化するといった原作のアイディアも素晴らしいものがあると思います。だからこそこのアニメの出来では歯がゆく感じてしまいます。
2期の制作が決定しているようですが、特に設定面とシナリオのクオリティを上げてほしいものです。ただ、プロデューサーさんが最終話終了後ツイッターでドヤ顔発言をしていた位ですからあまり期待するのは危険なのかもしれません。