しゅんこう さんの感想・評価
3.2
物語 : 1.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
なかなかなかった陰陽師のバトルもの
やっと見終わりました。
1年越しの視聴でした。なので最初から見直しました。コンがいなかったら途中でやめてました。
今まで見てきたアニメの中で陰陽師や魔法使いが入り乱れるようなバトル作品はあっても陰陽師にこだわったバトルものはなかなかありませんでした。
戦闘シーンは迫力もあり、見ごたえがありました。キャラクターも魅力的です。
反面、ストーリーの構成や物語の進行説明が弱いです。それがもう少しなんとかなれば、文句のないすばらしい作品になったのにと思いました。非常にもったいないです。原作を読んでいないのですが、かなり強引な感じがします。是非第二期もやってほしいので、次回作に期待を込めて、物語の評価は厳しくしました。
{netabare}
急な展開でバトルに入ることが多いです。理由もなく襲われているのに冷静に対応している感じがします。また幼馴染との絡みも説明不足で、これまでの思い出の描写は、一緒に追いかけっこしたものとお祭りの射的のみの繰り返しです。他に描写もないので、見ている方は、肝心の部分を隠しながらのスリルある進行には見えませんでした。
ラブコメ要素も少しありますが、主人公とヒロインの結びつきは、秘密にしている部分を引っ張りすぎているせいか、あまり深まっていないように見えました。ただ主人公の鈍感さにモヤモヤしてしまいます。
キャラクターは魅力的で、バトルも文句なしにかっこいいのですが、ストーリーとの結びつきがいまいち弱く、20話位になっても主人公たちの戦う理由や目的らしきものがはっきりしません。力を隠す理由も弱いです。逆にあんなに力があるならすぐ覚醒したほうがヒロインを守れていいのではと思いました。またあんなに強そうな人たちが周りにいるなら、初めから主人公が仲間たちとヒロインを守りながら戦ったほうがわかりやすいです。
一番の問題は、まだヒロインを失って間もない、悲しいはずの場面でも主人公とヒロインの結びつきが弱いため、いまいち感情移入できません。主人公も立ち直りが早いのか、けっこう淡々と他のキャラと話をしています。
感情移入できたのはコンと大友先生の行動くらいです。コンは忠義者です。泣けます。大友先生も生徒のために体を張っていてかっこいいです。
しかし、他のキャラのバトル中の緊張感もないセリフがヒロインの死の印象をさらに弱くしています。
本編の物語もまだあいまいなのに、最終話の4つくらい前にヒロインがなくなって、しかも蘇らせる話という新しい展開をぶっこんで来るから、強引にまとめるしかなく、消化不良になるのは仕方ないです。あれほど禁忌だよ、駄目だよと最初に否定していた禁術を、ちょうど星読みの力が急に覚醒したクラスメイトに大丈夫っていわれてOKになる展開にびっくりしましたが、
その後の肝心の蘇るところもはっきりさせず、夢の中みたいなところでキスをして、現実世界では主人公が式神と歩いて行くところで終わりにもびっくりしました。なぜそんな終わり方になったのか理解に苦しみます。せめて最後まで強引にやるならヒロイン蘇らせて終われば、ご都合主義にしても、一貫していてまだ納得できたのにと思います。最後まで主人公とヒロインのストーリーは霧の中でした。
{/netabare}