スカイス さんの感想・評価
3.2
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 2.5
音楽 : 4.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
見る人を選ぶ
【戦争物だけど堅くなりすぎないようにおちゃらけたノリで明るく楽しく!】みたいな作風ですが、中身は重いです。
人があっさり死にます
それでも色恋沙汰が軽いノリで進行するので合わない人は合わないでしょうね
個人的には、ラブコメ部分の主要ヒロイン二人(ユリカとメグミ)がどうしても好きになれず、中盤くらいまでは見るのがかなり辛かったです。
ルリルリに人気が寄るのも頷けますね。
せめてガイがいればまた違ったコメディの見せ方があっただろうに…ほんとに惜しいキャラです。
敵の正体が判明した中盤以降からはラブコメ部分が薄れて戦争物やSF色が強まり、かなり見やすくなり巻き返してきましたね。
ただその分ラブコメ部分がはっきりせずに最終回を終えます
そこが消化不良というか煮え切らない部分があり、最終的に中途半端な印象が拭えませんでした。
この作品の根底には[他人は所詮他人…]
みたいな諦めがあるような気がします。ある意味では現実的というか
他人の死が愛する人以外にとっては軽い物だったり、なんだかんだ言ってても結局自分の命が大事だったり
そこが劇中に頻繁に出てくるゲキガンガーと違うんですよね
ゲキガンガーは誰かのために犠牲になったりするような話があったりして、いかにもアニメ的なんですが、ナデシコは何だかんだで殆どのキャラが自分本位です
そこを同じ一つのアニメ内で描いてることで争いごとの本質をより示してるというか
[正義の逆はまた違う正義 とは言い切れない]
というのを表してるのかな と思ったりしました
またそのゲキガンガーが、敵にとって聖書となっているというのもなんだか皮肉な感じですね
全体的にハチャメチャな感じでまとまりきれていないけど、SF物が好きな人は部分部分で楽しめる
見る人を選ぶ作品だと思います
ラブコメ目的で見ようと思ってる人はやめたほうがいいでしょう