plm さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
美少女大行進
スマホ向けソーシャルゲーム「ガールフレンド(仮)」よりアニメ化した作品。
キャッチコピーは「耳で萌える学園恋愛ゲーム」だそうで、声優が豪華キャスティングされている。
アニメも総勢およそ70名もの女性声優がオールスター出演ということで圧巻である。
一方このアニメに恋愛要素はなく、いわばそれぞれのキャラの紹介映像といったところ。
声優大出演とはいえ、それだけ登場キャラが多いということは一人一人の出番は減るということなので、
その中でも出番多めのメインキャラというのは限られてくるが、GF(仮)の目玉と言えば、
(^q^)くおえうえーーーるえうおおおwwwwww で一世を風靡した
丹下桜演じる、片言気味な独特の発音をするフランスからの留学生、クロエ・ルメールと
常に敬語で話す天然気味な主人公こと佐藤聡美演じる、椎名コォクォミさんの二名だろうか。
■ザ・平穏日常系
内容はいたって平凡でありきたりな、ちょっとした出来事を描く日常アニメ。
キャラが動いて話してれば、それだけで幸せという人向けの平和な内容。
尖ったところがまるでない、丸っこい出来とでもいうべきか、ほとんど刺激のない中身なので、
物語に波乱や緊張や驚きや斬新さを求めている者にとっては退屈極まりないものだろう。
けれど最近はこういうタイプの作品も、心の安定剤のような役目を果たしている気がする。
刺激的な作品たちの中で、気の抜けるようなほのぼのした作品が混在していることで多様性がある。
何はなくても周りの人たちと仲良くやっていこうという穏やかさは、癒し枠らしく仕上がっていた。
風景や動き的にも特色がないので、より平凡に感じるのだけれど、
まぁ「ごちうさ」や「そにアニ」やらと同じようなノリで観れるアニメだろうと思う。
こういうタイプの作品は、つまらないかどうかではなく癒されるかどうかが重要なのだ。
■印象に残った話も
{netabare} 多くのエピソードはぼーっと眺めるのにちょうどいいたわいないお話なのだけど、
一つ強く印象に残ったお話があった。
それが7話の「ドギー&スクランブル」という文芸部少女・夏目真尋がでてくる回のお話。
小説の内容もなんだか奇妙な感じながら、それに対する思い入れを聞くにつれ引き込まれていった。
趣味で書くからこそ、自分が素で好きなものが表れていて、けれど完成に向かえない……。
創作の行き詰まりの苦悩、周囲に飛び火しまくる期待、しかしそれをきっかけに変えて完成させた時、
いつまでもその物語の世界を共にしていたかったことに気づく、その純朴さがなんだか心に響いた。
声とキャラの雰囲気がまんま千秋だったのも、なんだか久しぶりに見た気がしてフィットした。
この話は単話としてもよくまとまっていて、イイハナシダナーと感じた。{/netabare}
☆まとめ☆
美少女祭りで色んなグループにスポットを当ててはちょっとした出来事の繰り返し、
という平凡な内容だけれど、そんな平凡さが終始一貫されていたので、
なんだか平和な気分に浸りたいというときには良さそうな作品。