Lovin さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
観た感じ
■概要{netabare}
原作:水沢夢
監督:神戸洋行
シリーズ構成:荒川稔久
キャラクタデザイン:森田和明
制作:プロダクションアイムズ
話数:1クール全12話
OP:「ギミー!レボリューション」
by 内田真礼
ED:「ツインテール・ドリーマー!」
by ツインテイルズ
テイルレッド(上坂すみれ)
テイルブルー(相坂優歌)
テイルイエロー(赤崎千夏)
{/netabare}
■感想
原作ライトノベルは未読でTV放送を視聴。ツインテールを愛する話。
異世界から侵略してきた悪の集団アルティメギルは、物をこよなく愛する力、属性力(フェティッシュパワー?)をその世界から根こそぎ奪うことを目的としており、それが現世に顕現した。だが同時に、かつて属性力を奪われた世界からアルティメギルを追っている女性トゥアールも現れ、ツインテールを愛する主人公に、アルティメギルに対抗するための、属性力を動力源に稼動するテイルギアを授けた。
最近設定がややこしい作品が多くて、レビューのスタイルについても考えさせられる。この作品も、属性力なる謎のパワーが登場するなど、簡潔に書きたい欲求を満たせない。また、タイトルは「ツイン『テール』」なのに、何故キャラは「『テイル』レッド」なのか、ネーミングに統一感が無いなど突っ込みどころが満載な作品も多いと感じる。
主人公は前出の通り、ツインテールをこよなく愛する変態だ。また、テイルギアを使って変身すると、テイルレッドという女性になってしまう変態でもある。この点についての作中での解説は良く分からなかったが、本人に非があるわけでもなさそうだ。入学式で女性の見た目を品定めする話は良く観るが、彼の場合はツインテールが対象だ。
主人公の幼馴染が変身するのはテイルブルー。主人公と同じく格闘の経験があるらしく、トゥアールが暴走する度に肉体的暴行を繰り返す。その際関節技や絞め技も多く、苦しみもがくトゥアールの表情がリアルに描かれる。
{netabare}更にその鉄拳は、貧乳と繰り返し揶揄する敵怪人にも振るわれ、武器を所持する正義の味方として、マウントポジションからの撲殺というあり得ない所業に至ってしまう。
だがこのキャラは、トゥアールから「暴力的で悪魔みたいな奴」と言われ、レッドの危機に颯爽と登場するも大人気のレッドとは対照的な扱いを受け、敵怪人には男の娘と間違われる等等、不憫ささえ感じてしまうネタキャラだ。{/netabare}
最後は主人公達が通う学園の生徒会長。理事長の娘でもある彼女は、正義の味方に対する憧れを抱いていたが、主人公のテイルギアに感づいたことを告げ、彼女用のテイルギアを託される。
{netabare}彼女にはツインテールに対する複雑な想いがあり属性力を発揮できなかったが、テイルレッド達の特訓によって克服する。だが、見事正義の味方として戦う心に目覚めたが、同時に新しい世界にも目覚めてしまう。
特訓によって開眼したのか、元々そういう趣味があったのかは定かではないが、それまで見せることの無かった露出癖や受け(マゾ)と言った、アブノーマルな趣味に興じる描写が随所に見られる。{/netabare}
キャラデザは普通だと思うが、終盤に作画の乱れが散見された。顔が似ていないとは言わないが、違和感を感じる顔だったりする。テイルブルーが女性キャラに見えないカットなどは、ブルーがスタッフからも嫌われているのではと、要らぬ疑いすら抱いてしまう。
キャストは豪華と言って良いだろう。メインやサブは、他作品では主役を務められるくらいのメンバーで、毎回登場する敵怪人は、渋くダンディな声優が揃っている。玄田哲章、稲田徹、檜山修之、黒田崇矢、関俊彦、大川透、小杉十郎太、速水奨・・・無駄に凄んで無駄な迫力は申し分ない。
馬鹿馬鹿しさやノリは脳コメに近いものはあるが、アレ程の勢いは無い。後半に微妙な作画があったことにもそれは言えるだろう。そして、ダークグラスパーの出現によって、よりカオスな方向へと向かうが、私にとってはそこそこのインパクトはあった。この辺り障りの無い馬鹿馬鹿しいコメディを、何も考えず見られる方ならお奨めしたい。
■蛇足{netabare}
ツインを冠した場合のみテイルがテールになる点について、
語感を重視した結果だと思うが、
結局メインかメーンかみたいなものと割り切るしかない。
{/netabare}