plm さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
アミューズメント!エンタテイメント!ブリリアント!
京都アニメーション制作、遊園地にお客さんを呼び込むため粉骨砕身するキャストたちを描く、
少しファンタジー色もあるドタバタ日常ギャグコメディアニメ。
京アニらしい萌えと躍動感に富んだ描写で、強みを存分に活かしていると感じられる作品。
今作は自信家のキャラクター、可児江 西也 という男主人公としての魅力もあるかもしれない。
この頃の主人公は冷静だったり大人しめだったり、というのがトレンドだった気がしていたので、
横暴なぐらい尊大な頼もしさ、みたいなキャラを何となく求めていたような感覚がある。
単なる熱血バカとも違う、目的を見据えて他人を引っ張っていくリーダーシップがあるのが良かった。
■大勢のサブキャラと、細かいディティール
これも京アニの得意技というような気がするのだけど、
作中メインを張るほどではないようなサブキャラ全員に設定があり、デザインが凝らされてる職人技。
このスキルが上手いこと活かされ、キャスト一人一人に少しの出番で濃密なキャラ性を植え付けていく。
どの登場人物も強烈でオンリーワンの個性を持っていると感じさせられる、
キャラの特徴付けと仕草と演技とが、見事に噛み合って作り上げられていた。
PVやキービジュであれだけ目立っていたエレメンタリオ四人組が、まさかのモブ同然の出番数で、、
名前からしてABCのアルバイトモブ子たちやら、その他大勢のはずのモグラやらイルカやらニクやら、
あげく1話しかでてない土田さんやらと、各々出番は限られているのにメインのような存在感。
キャラクターが生きているという空気感が、彩りある世界を構築していると感じた。
とはいえメインキャラ、特に着ぐるみ勢(着ぐるみ?)は群を抜いて個性抜群だった。
特にあのあどけない純真さ溢れる声(cv野中藍)でゲス発言を繰り返す、ティラミーは強烈すぎた。
露骨にギャップ狙いと分かっていても……あれは破壊力ありすぎた。
■愉快で楽しませる展開の数々、まさにアミューズメント
コメディを楽しませる方法の一つは、視聴者に予想をさせることだと思う。
このキャラならどうするだろう、この状況ならどうなるだろう……
そうやって少し先の展開を予想させつつ、結局一体どうなるんだろう?!と関心を引く。
個人的に一番好きだった回は、土田さんが出てくる可児江君の中身が入れ替わる話の回で、
まさにこの回はキャラが入れ替わり立ち代わり、シチュエーションに対応していくという流れで、
確実な嫌な予感と、一体どうなるのかという好奇心に満ちた展開でめっちゃ面白かった。
次点で好きな回がアルバイトを雇う回と、エレメンタリオ四人組のチームワークの回で、
これも流れの予想から次はどんなのがくるんだろう、というワクワク感が楽しかったからだった。
観客をショーへと誘い、引き込ませて楽しませる、これぞエンタメという感じだ!
個性抜群のキャラクター性あってこそ、話に引き込み驚かせる相乗効果を生んでいるのだと思う。
☆まとめ☆
1クール13話とさくっとまとまっているし、内容的には深く根付くようなものではないのだけど、
「一時の楽しさ」を存分に与えてくれるアニメだったと思う。ザ・エンタメ・アミューズメント。
個人的にこういうアニメ好きなので、京アニさんこの路線でもっと行っちゃってください!お願いだミー