緑の先駆者 さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
あらすじ読んで、切った人はもったいない。(あっ、自分だ)
タイトルとあらすじと絵から、勝手に「凪という名前の男の子の元気な話かな」程度に考えていて、正直、見る気が起きなかった。
しかしながら、もっと評価されるべきランキングの高い満足度と、作品の成分から、
P.A.WORKSxブリキさんx花澤香菜さんxやなぎなぎさん
このコラボって、自分的にかなりストライクなのでは?、という疑問が生じ、見始めた。
結論としては、あらすじで切った自分がばかでした。面白かった。
{netabare}
前半は、主人公(光:絵の真ん中の男の子)を中心にして、仲たがいしていた海中の住人達と陸上の住人達とをまとめて、一緒におふねひきを実現するまでの話。
それにプラスして、メインキャストの複雑な片思いとそれぞれの葛藤が織り交ぜられる。
美海(小学生の女の子、海+陸のハーフ)→光(海)→まなか(幼なじみの少女、海)⇢紡(陸の同級生の男の子、海の祖父を持つクオーター)
さゆ(美海の同級生の女の子)→要(幼なじみの男の子)→ちさき(幼なじみの女の子)→光
簡単にまとめると、こんな感じ。
最終回までの伏線を張るための背景づくりが結構ながいんだけど、5話から引き込まれる。
おふねひきの日(13話)、観てて、しびれる。
後半(おふねひきの日から5年後)からの展開、美海の視点が中心になって、ストーリーが動く。目が離せない。
美海の感情の動きと連動して、海が目覚めていく。この変化が、なかなか美しく繊細なグラフィックで表現されていて、ため息がでる。
前半の片思い矢印の方向が変わったり、新しいのが出てきたり、そっちの展開も急速に変化していく。
変わるもの、変わらないもの、変わることを受け入れる力、それを耐える気持ち、いくつもの葛藤が絡み合い、物語の奥行きを広げていく。
そして、最後の2話、泣ける。
{/netabare}
キャラ原案のブリキさん、「僕は友達が少ない」のイラストも描いてますよね。
小学生、中学生とおっきくなっていく美海を見てると、三日月夜空が、親友の居るまっとうな学校生活を送っていたら、こんな感じか、と、にまにましながら楽しんでました。