雷撃隊 さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
限が無い、甘い口付けを、風が無理に解く・・・by安全地帯
ラブコメの金字塔ですなー、今更解説は無用かもしれませんが。80年代の携帯電話が無い程度の感覚が懐かしくもあり。ああ、俺がガキのころはこんなだったと・・・。
今見返すとこれ、だらしない連中がだらしないなりの幸福を手に入れる話ですねー。ヒロインの響子さん、はっきり言って外見以外に取り得無しですよ。未亡人なのはともかく男関係にだらしなくいざとなると死んだ旦那さんを理由に逃げるし。美人でなけりゃ五代くんや三鷹さんに構ってもらえませんよ。五代くんと三鷹さんもこれまた女性関係にだらしない。2人ともタイプの違うイケメンでモテ男だろ。みんなリア充ですよ、こいつら。
お気に入りキャラは朱美さんと四谷さん。水商売のおねーさんと挙動不審のおじさんが楽しかったなー。みんなして真昼間から酒浸りで一日中寝間着のまま外に出なかったり、あのボロアパート、不便だけど居心地よさそう。四谷さんなんか21世紀じゃ集合住宅に入居させてくれないだろうな(笑)。
キャストも皆言うことなし。二又一成、島本須美、神谷明、千葉繁etc
昭和の人たちは大役というか特にファンじゃなくてもなんとなく知ってる、という役柄がたくさんある。島本さんはさながら80年代の萌えだろうか・・・。スタッフは森山雄治、吉永尚之、伊藤和典等今となっては重鎮な人たち。音楽はあの川井憲次。後にパトレイバーに深く関わる方々が参加している。
これ、ボロアパートを舞台に未亡人の管理人に大学生が片思い、なんて日活ロマンポルノの世界だろ。さなだら響子さんなんか古の官能小説の主人公みたいだよ。原作者、絶対狙ってるな(笑)。ドラマそのものは橋田ドラマほどネチコチせず山田洋二ほどほのぼのでもなく中間みたいな感じかな。日本的な季節感が独特で名作の理由だろうか。でも今じゃ恐らくこの内容じゃ深夜放送だろう。昔はおおらかだったな・・・。
エロ小説の世界でプラトニックなドラマが展開するけど主題歌群がこれまたエロくないけどなんかエロい、という雰囲気に拍車をかけている。安全地帯、来生たかお、ギルバート・オサリバン、村下孝蔵etc・・・。「好きさ」「碧い瞳のエリス」「陽だまり」とかヤバイ。「alone again」なんかでもビクッとしてしまう。あの80年代の懐メロ一歩手前のダサいんだけどカッコイイ曲が世界観に見事にシンクロしている。この快楽は平成生まれのアニオタには恐らく理解不能なんじゃまいかな?。昭和生まれのアニオタのささやかな優越感に浸れる。
アニソン禁止の連中とカラオケに行った時に役に立つアニメのひとつでもある。これの主題歌歌ってれば気分に浸れるしね。
これも昭和の名作の1つとしていつまでも残りそうな作品だ。