ダレイオス さんの感想・評価
2.9
物語 : 2.0
作画 : 2.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ゴキブリの造形はいい、ただテンポが悪いよ。
設定は2620年、火星がテラフォーミングされた世界でそこに500年前の昔はなった
ゴキブリが進化して、巨大化して人間型になったテラフォーマーが調査に行った人間が襲われてしまう世界
そして調査に行った生き残りが帰ってきたが
死を招く恐ろしいウイルスに感染して地球に謎の病気を流行らせてしまったために
ワクチン開発のためにそのテラフォーマーを捕獲してウイルスを培養しようとする話ですね。
2620年なのはテラフォーミングするのがどう頑張っても数百年かかるのとゴキブリ進化するには
やっぱりどう頑張っても500年ぐらいかかるからなんでしょうね。
設定上の都合で2620年だけど世界観は現在とまったくかわらない。
地球の風景も今の日本や世界だし、近未来的な所は殆どない。
火星にいる時は時代なんていつなのかは、何もない所だからわからないが
回想で日本の場面とかが出てくると、ここは現代の日本だねぐらいにしか感じないですね。
27世紀の世界だが世界観の描写よりもテラフォーマーとの対決を本筋に入れてるアニメ
でそのテラフォーマーとの対決なんですが、このテラフォーマー、ゴキブリと比べると
容姿は全然違いますね。普通のゴキブリ(クロゴキブリ)は黒光りして、動き自体が
気持ち悪い、あの触覚の動きなど
個人的にはゴキブリには申し訳ないが今まで生で見たことあがる生物の中では見た目は一番嫌いです。
しかしながらこのテラフォーマーはマッチョな肉体で笑えるんですよね。
目も●なんで、あんまり気持ち悪さはないですね。
化物としての恐ろしさは伝わってきましたが
ゴキブリの気持ち悪さは軽減されているので視聴はしやすかった。
インパクトがありゴキブリの見た目のよさは化物としては成功でしょう。
ただこの化物はやっぱり恐ろしい、人間側は火星に100人派遣されるので
どんどん化物の餌食になります。こん棒を振り回してそれに当たった人間の顔は吹っ飛んだり
腕が吹っ飛んだり、パニック映画にありがちな阿鼻叫喚な世界が繰り広げられます。
昔人間に叩かれて殺された祖先の無念に対しての静かなる復讐にも見えて
一応は化物の恐ろしさを描写は出来ていたとは思う。
ただ一応てのはやっぱり規制で
●●●や■■■で画面を隠すのでなんとなくしか状況は掴めないです。
多少程度なら我慢は出来ましたが最初のころは過剰とも言えるくらい規制さされるので
ストレスは溜まります、人間はお預けを食らうと精神的に参りますね。
もちろんグロシーンも規制団体や映像そのものの精神衛生上問題があるので
しょうがないとは思いますがこれからもアニメ界の問題になりそうです。
それでもこのテラフォーマーは人間側のパワーアップアイテムの注射を壊しに来たり
知的なそぶりを見せるので、単に何も考えない化物と違い
何か裏があるなと感じ取れる敵側の動きがある伏線を張っていたので
続きは気になる序盤ではあったと思う。
この場面ではみんなパニックになっているので
パニックものとしては最低限の描写は出来ていたと思う。
最低限という理由はやっぱり、作画自体も止め絵自体は綺麗なんだけど
動きがないんですよね。テラフォーマーの絵自体は確かに不気味で怖さの描写は出来ている。
この怖さに震えるのは納得はいくのだが、やっぱり話数が進んでくると
ずっと突っ立ったまんまだよね。とか動きが鈍いと感じて
段々スピード感がなくなり、テラフォーマーの恐ろしさの描写が薄れてきました。
このころから増える、テラフォーマーとの戦闘中にどこかの酒場の場面に飛ばされて
男二人が色々と解説をしたりは丁寧なのはいいことなのだが
過剰に解説シーンが増えるので、やっぱりテンポはかなり悪いかなと感じました。
回想シーンも増えるのもポイントですね。回想は登場人物が死にそうな場面に
よくあるので、テラフォーマーが暴れていても
回想シーンに突入します。ここでの回想は泣かせに来ているので
一応は感情移入出来る話ばかりです。
あるものが、なぜ火星に来る事になったのか、死亡した女の子はメンバーにとってどんな子だったのか
浮気されて可愛そうな男とかを詳細に語られるので
隊員がどういう覚悟出来たのかよくわかります。
しかしながら、あまりにも多用されるのでやっぱりテンポは遅いし本筋は全然進まない。
テラフォーマーとの戦闘→解説→回想→酒場の繰り返しと正直ワンパターンでもう少し工夫は欲しかった。
話自体はそんなに悪くないけどテンポが悪いのが結果的にストーリーが悪く感じる
不思議なアニメでした。
そんな中でも面白かったのは、人間側が動物の遺伝子を組み込んで
テラフォーマーと戦う設定ですね。
一応動物のパワーを得て戦う創作ものはかなりありますが
このアニメの特徴としてはマイナーな動物がチョイスされている点です。
爆弾蟻、アシダカグモ、オオミノガなど、あまり知られてない
動物のパワーを身に付けて戦うのですが
各能力で戦うのも迫力があって、アシダカグモのクモの糸で
テラフォーマーがどんどん絡まれていく姿は
解説のナレーションが妙にここだけハマッていて面白いし
アシダカグモって食事中でも他のゴキブリ見つけたら襲うんだねとか
意外な豆知識が聞けるもの嬉しいかな
爆弾蟻の生態も解説してくれるのでこんな動物いるのかとナルホドなと思ったりもしました。
作画については上にも書きましたが悪いかなと感じました。
やっぱり規制はマイナスですね。動きが少ないのもやや評価を下げていると思います。
自分の視聴環境が悪い可能性も否定出来ませんが画面が暗いので見にくかったのも
気になりました。
もう少しなんとか、ならなかったのかが本音です。
声優さんはベテランが多いので問題はなかったと思います。
テラフォーマーに挑む時の覚悟の台詞、ナレーションなど
上手いなと感じる場面は多かった。
元のストーリー自体はそんなに悪くないんだろうけど
テンポが悪いせいで面白さが半減し
結果的にストーリーは悪いと判断せざる得ないアニメでした。
回想はいい話はあるし非常に惜しいですね。