「異能バトルは日常系のなかで(TVアニメ動画)」

総合得点
76.4
感想・評価
1348
棚に入れた
8385
ランキング
716
★★★★☆ 3.6 (1348)
物語
3.4
作画
3.7
声優
3.7
音楽
3.5
キャラ
3.7

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woa さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0
物語 : 2.0 作画 : 2.0 声優 : 2.0 音楽 : 2.0 キャラ : 2.0 状態:今観てる

異能はカッコいい。それだけでいい。

2014年放送。全12話。

突如超常的な力に目覚めてしまった文芸部員の「日常」を描く。

タイトル通り、中二病と日常系の接合を試みた作品の一種と見て良いだろうが、あくまで超常現象は「日常系の中で」と言明している時点で明確に異能よりも日常を優先している。はっきり言えば異能とは日常的なコミュニケーションを盛り上げるためのネタなのである。部員の心理描写にこそ目を向けるべきだろう。

例えば主人公が異能について言及する際、異能とは役に立つものでも人に害をなすものでもなく、ただカッコいいだけで異能なのだという認識からも明らかである。

中二病に対する俯瞰した視点を保てる主人公は中二病ではないように思えるが、おそらく彼を日常につなぎとめている存在は幼馴染の鳩子だろう。その逆に鳩子を文芸部につなぎとめているのも主人公なのだ。

鳩子は嫉妬を通じて主人公の中二を理解していないことを思い知り、文芸部から離れてしまうのであるが、結局仲間=ライバルというルビの解釈で文芸部に戻ってしまうのだから本末転倒である。

鳩子の中二批判も文章として読む分には理解できるかもしれないが、アニメのキャラクターとして演じさせるにはあまりに冗長ではないだろうか。あれでは視聴者がヤンデレかヒステリーと受け取ってしまう恐れがあるだろう。

灯代という最も中二のキャラが最後、鳩子にラノベを勧めるがおそらくその感想を聞くシーンを描くことの難しさことこそ日常と非日常が融和しがたい点なのだ。

もしハーレムの不可能性と日常と非日常の融合の難しさをパラレルに描いている作品だったとするならもっと評価が高くなってもおかしくないが、自分には単にご都合主義的に話をまとめただけにしか見えなかった。

投稿 : 2014/12/29
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