無毒蠍 さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
劇場版だが内容はTVシリーズを軸に再構築した総集編となっている。丁寧すぎるほどTV版をしっかり踏襲している総集編なので新鮮味はないです。
TV版にシーンの編集や追加を施し設定に少々変更を加えたのがこの劇場版なのですが
総集編として忠実にシーンを再現しすぎてるためTVシリーズを観終わってすぐ視聴した私は少々退屈に感じました。
綾人と遥の関係性に焦点を当てた作品にしたかったのか、
二人のシーンがやたらと忠実に総集編に盛り込まれてるんですよ。
劇場版観てるのにTVシリーズ観てるかのような既視感は辛いものがありました。
TV版の相違点として一番大きなところは綾人が遥のことを憶えてるということですかね、
TV版では記憶をいじられ忘れてる設定ですが劇場版では憶えていました、
しかし彼の中で大人になった遥と自分の知ってる遥が結びつかず気がつかないという感じです。
そういった相違点はいくつか見受けられるんだけど、
その試み以前に総集編が忠実すぎてせっかくのTV版との違いがうまく機能してないように思いました。
新しい設定を加えてやるんならもっと踏み込んで新しいラーゼフォンを構築してほしかったです。
これじゃ中途半端…
綾人と遥の中学生時代から始まった時は少し期待しました。
TVシリーズで語られなかった部分が観れるんじゃないかと思ったんです。
でもそれも一瞬ですぐTV版を踏襲した総集編に突入しTV版を視聴してる人間からしたら
総集編じゃ見所とよべる場所がなくてなんて言っていいのか…だって一度観たシーンを再びみせられただけですからね。
マクロスプラスくらいしっかりまとまってたら良かったんですけど、
ただでさえ難しい世界観の作品を2時間にまとめるというのは無理がありましたね。
マクロスプラスは劇場版だけ観ても問題ないですがラーゼフォンはTV版を観てないと意味が分からないと思います。
これなら綾人と離れ離れになった遥の大学時代の生活、イツキとの関係性、テラに入るまでを描写し、
綾人と邂逅を果たさせたほうが見所のある作品になったと思う。
TV版同様に暗いんだよね、TV版が暗かったんだから
劇場版は少し違うアプローチを試みた作品にしてもよかったと思います。
忠実にやるだけが総集編じゃないですよね、同じことやるんだったら「劇場版」なんていう冠は必要ありません。
一応TV版とオチは違います、どっちが好きかは完全に好みです。
ただEDは神曲でした。坂本真綾さんの「tune the rainbow」
【B+75点】