ダレイオス さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
経営アニメと思いきやギャグアニメだった。
寂れたテーマパークに年間50万人の入場を目指すのが目的のアニメですね。
年間50万人達成にあと3ヶ月で25万人必要な所から始めるので
理屈的にはあと3倍の客入りが必要となるみたいです。
正直あと3倍客を増やせはアニメなら簡単でしょうけど実際は無理ゲーでしょう。
それでもアニメなんである程度のご都合主義はしょうがないにしても
それなりに説得力のある話にしなければならないんだけど本作はその業務にあたるのは
依頼したのも高校生のいすずで、その依頼を受けたのも主人公の可児江と
よくあるラノベ設定です。
まあありえんな・・・と思いつつもアニメだし・・・感じで見てましたね。
序盤つかみとしてはそんな所でした。
1話はテーマパークの寂れた所の見せ方はギャグもあって面白い
ラブホテルと間違われるくらい存在感の無さとか笑いがとれつつ
一目で寂れているとわかるので演出は中々良い。
テーマパーク自体もなんか誇りをかぶっていたり、汚れていたり
従業員のやる気の無さの演出もかなり良い、個人的にはこのテーマパーク行きたくないなあ
と思えるので駄目テーマパークの見せ方としては最高だったのではないでしょうか
初登場からモッフルは暴力的ではあるが親父臭いギャグや振る舞いも面白かったかな
ラティファにはおじ様と呼ばれているので製作者側も狙ってやっているようだし
可愛いマスコットながら親父臭いギャップ狙いは成功でしょう。
いすずは暴力的行動で銃向けるのがよくわからなく
ギャグって言われても可愛いから許すくらいにしか見えなかった。
拳に当たるとたんすの角にぶつけた痛みが味わえるとかのギャグのセンスや設定は
まずまず面白いんだけど
個人的には可愛い子が暴力を振るうのはギャップ萌えとかは感じないかな
好きな人がいるからそういうキャラが存在してるんだろうけど
やっぱり意味も無く暴力的な女の子は好きになれないなあ
可児江に関しては妙にナルシストな感じで中々いすずの依頼を受けない感じは
そこそこリアリティーあって良かったかな、普通の人間ならそういう依頼は断わるはずなので、そういうのは良い。
マスコットやパークの人間を煽ったりも本気でパークを立て直そうとする熱意も見られたり
経営者としての資質も垣間見れたのでそういう描写もかなり良い。
マスコットに関してもモブのマスコットが自分が路頭に迷うことになるかもと悟った時の
取り乱しようやモッフルがそのマスコットにこうなったのもお前が今まで頑張らなかった責任だと
断罪したりとか、まじめに働いていたり社会の荒波に飲まれている感じの見せ方も良い。
マスコット同士の殴り合いはグロテスクではあるがそういった激突の仕合で生まれる
友情とかもあったりするので、お互いに痛みを伴う殴り合いはそんなには嫌いではない
むしろ清清しく感じましたね。
経営に関しては序盤は閉演時間を午後5時から7時に延ばしたり
金曜日休園やめたり、一日休園して掃除したりは地道に立て直す感じがあるのはいいかなと思ったが
ナイター設備を作るとかは
ん?とは思いましたけど、経費がかかりそうなんで非現実的でしょう。
入場料30円も、ん?と思いました。赤字を垂れ流すので動員数を増えればどうでもいいとかと思いました。
客に対しての対応は客自体かなり色物で子供は濃いキャラで暴力的なギャグ色が強くて
体をぶつけ合う対応が多くツッコミ所は多いが笑えるものになってました。
ああいう子供の演出は面白くて良い。
4話まではまじめに働いてお互いに意見を出し合って言い合いになったり
助け合ったりで困難を乗り越える感じもかなり良かったかな
ただ5話以降は馬鹿アニメや完全なギャグアニメなってしまいましたね。
面白いと言えばそうなんだけど経営的には破綻している話が多かったと思います。
謎のアトラクションで行方不明のマスコットを探したりは面白いんだけど
そいつが持っているグッズを売って資金難を解決って・・・唐突に資金難の問題定義して
それで解決なんでなんか聞かされている視聴者が反応に困ってしまいますね。
従業員募集で謎の濃いキャラ達はキャラが立っていたので面白かったですね。
AVだとか下品なネタではあるが落ちは面白くて素直に笑えました。
可児江の病気で倒れて身代わりをする話のコメディはかなり笑えるもので
これも落ちが面白いのでギャグのセンスは良かったと思います。
中盤の遊びの回はギャグアニメとしては面白い回はあった。
ただ逆におそろしくつまらない回もあり、これは構成ミスなのでは
思える所もありましたね。つまらない回は早く終わらないかなと思った。
そのくらい落差のあるアニメでした。
最後の50万人達成するのに力押しで解決はチョット・・・と思いました。
何も考えなければ感動出来るのだが、よく考えると
5万人入るスタジアムとか急にありましたって言われても
今まで寝かせてたのによくすぐに使えるなと考えてしまいました。
しかもここでも無料で試合するチーム誘致とか結局可児江は赤字を垂れ流しただけですね。
ただガラの悪い子供が50万人目の客だったのはギャグとしては面白かったのでは
ああいった脇役にも目を向ける細かい配慮は素直に関心出来ます。
作画に関してはかなり良かった。殆どの場面でキャラ輪郭が崩れずに綺麗にかけているのは
素直に感動出来る出来はあると思う。特にマスコットの作画には力を入れていて
きめ細かい動きの表現は出来ていた。背景の作画もかなりきめ細かく綺麗で
手を抜かない作画はかなり評価出来ますね。
キャラの表情の作画も素晴らしく作画からもキャラが生き生きしている所が
垣間見れたり個人的には作画に関しては文句はないですね。
声優さんに関しては、内山さんも加隈さんも無理をして声を出している感じがして
やや違和感があったかな下手ではないんだけど引っかかりました。
マスコットの声優さんは親父臭いキャラながら女性の声優さんが多くて
そのギャップ的な面白さは感じることは出来ました。
親父キャラながら女性の声ってのはまずまずハマッテいたと思う。
トータルとしてはまずまずなキャスティグだったです。
まとめると、ギャグは演出がいいので面白く感じることが出来ました。
ただ経営に関しては4話まではかなり良かったんだけど
その後は、ん?な展開が多かったかな、最後は50万人動員で感動は出来たけど
力押しで解決は違和感はありましたね。
まあ経営アニメとしてはもう少し工夫があった方がよかった。ストーリー的には普通かな
それでも、作画いいんで気になる所は多かったが不思議と面白いと感じた。
やっぱり作画がいいと面白く感じるんだなと考えさせられたアニメでした。
面白いと感じたので作品としては合格点は付けられるでしょう。