oneandonly さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
現実的に描かれた魔女っ娘に好感
世界観:8
ストーリー:6
リアリティ:8
キャラクター:6
情感:6
合計:34
魔女として生きることを選んだ主人公(キキ)が、親元を離れ、知らない町で魔女として一人立ちする姿を描いた作品。
ほうきに乗って飛ぶシーンのふわっとした感じが何度見ても良いですね。宮崎氏の作品は空を飛ぶことが軸となっていると思いますが、この作品でも色濃く表現されています。
魔法が普通にある世界ですが、その力の文明への影響はかなり限定的で、ひとつの技術を持つだけの人間といった描かれ方となっています。まじない師という感じ。
{netabare}物語はキキがパン屋の店番をしつつ、宅配を受注しながら、トラブルを克服したり友人との関係を見せたりしつつ進んでいき、クライマックスにかけては、魔法の力を失って自分を見失いながらも、友人(トンボ)を助けるためにデッキブラシで懸命に空を飛びます。
ナウシカやラピュタと比べるとスケール感はぐっと小さくなりますが、その分、キキが成長していく過程がしっかり描かれています。ラストで愛猫ジジの声が聞こえなくなるのは成長したからと言われるように、キキの成長がテーマとなる作品でしょう。
好きな作品ではありますが、トンボの危機でもそれほど心を動かされなかったので、トンボら脇役の描きが足りない気はします。トンボよりも森で出会う絵描きの女性のほうがシンパシーありました。このあたりは魅力的な男性キャラを描けない宮崎氏らしいなと。{/netabare}
ユーミンの曲がマッチしていて良いです。「やさしさに包まれたなら」は昔から好きな曲でしたが、今はこの映画のラストの映像とともに記憶に残っています。
(2017.6調整)