雷撃隊 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
由緒正しきバトルロイヤルの系譜・その収束
2期というよりは13話以降といったほうがしっくりくる。「まどか」や「仮面ライダー龍騎」のような様式美の世界は1期で語りつくした感があるのであとはどう風呂敷を畳むかが気になった。「まどか」みたいな派手なゲーム盤の破壊や「ライダー龍騎」みたいな世界の破滅でもなく穏やかな収束だ。喩えるならゲーム盤の「破壊」ではなく「解体」だろうか・・・。
今回はるう子&伊緒奈さんのコンビとアキラッキー&ウリスのコンビが好対照で楽しめた。片やポジティブ、片やネガティブ。心が綺麗な人たちと汚い人たちの差がよく表れてますなー(笑)。
伊緒奈さん、得体の知れないタマよりよっぽど信頼できるよ(笑)。るうと二人で相互補完していて相性いいな。怖気付くるうに檄を飛ばすシーンが今回一番好きなシーンだ。伊緒奈さんはるうに「勇気と誇り」を与えてるうは伊緒奈さんに「友情と信頼」を与えた。
アキラッキーは破滅一直線でザマミロ。あそこまで同情を誘わない輩も珍しく清々しい。
あの異次元空間の正体が判明してゆく過程はやや唐突。タマと伊緒奈が合体して2で割ったような性格になるのは笑えた。あの2人はカードの世界から出た後も合体したままなのかね・・・。
主題歌は1,2期ともに名曲。最終回の変則的な使い方もカッコイイ。
あざといTCGのプロモーションにならない戦闘も相変わらずいい感じだ。でも最期までルール判んなかったなー。1個ぐらいデッキ買ってもいいかも。持ってるだけで怖い目に遭いそうだ。
本作は女性の脚本家ということがあってか妙なエグさと生臭さを感じた。学生時代にアキラッキーみたいな性格の女子は実際にいたしテーブル囲んで弁当食いながら人の悪口に花を咲かせる女子の集団もたくさんいた。またガキの頃母親が息子の僕に「人の悪口は言っちゃダメ」と説教しておいて自分は1時間以上人の悪口の長電話した挙句晩飯食いながら父親にこれまた人の陰口悪口言いまくっていたのを思い出した。男の俺にゃ理解出来ない感覚だ。あと10代のころ女性作家のエロマンガや官能小説を読んで妙にリアルで美しい幻想をぶち壊されたのも思い出した。とっくに大人になって何読んでも見ても平気になったけど中学生の時に見ていたらどんな印象持っただろうか?と妙な気分になる作品だった・・・