蒼い✨️ さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
うちとダーリンの絆は不滅だっちゃ!
アニメーション制作:キティ・フィルム、スタジオディーン
1985年1月26日に公開された劇場版第三弾。
高橋留美子による漫画作品が原作であり、
今作からは監督が、TV版2代目チーフディレクターの、
やまざきかずおに交代しています。
【概要/あらすじ】
ある日、友引高校の図書室でしのぶから「運命の赤い糸」の言い伝えを聞き、
ダーリンと結ばれているに違いないと喜ぶラム。
そして即座に否定する諸星あたる(ダーリン)
その日の帰り道の夕刻。飛行船から大量のビラがばら撒かれた。
「友引メルヘンランド」という遊園地が新たにオープンするようだ。
ラムに連れられて遊園地デートのあたる。
三宅しのぶ。面堂終太郎。メガネたちラム親衛隊。竜之介親子も来ていた。
子供時代の自分自身と遭遇したメガネたち。死んだはずの愛蛸と再会した面堂。
不思議の国のアリスの姿をした自分に出くわして驚愕する竜之介。
メルヘンどころか本当に不思議な力が、この遊園地に働いているようだ。
皆を遊園地に誘い込んだ者の真の目的はラムとあたるを引き離すこと。
今回の映画では、ふたりの愛の強さが試されるのだった。
【感想】
今回は1作目~4作目の中では最も原作漫画に雰囲気が近く、
タイトルにもある通り、ダーリンとラムのラブストーリーがメインディッシュ。
押井時代の魅力だった狂気や毒気が姿を失せ、
情緒重視っぽく変質してしまったこれが、やまざき版の『うる星やつら』
しのぶのロマンチストじみた台詞回しは、やまざき監督の趣味なのか?
脚本家はオンリー・ユーと同じく金春智子なのにね。
総作画監督・もりやまゆうじ。作画監督・土器手司。
なので押井守時代と比較するとスタイルが良くなって、
全体的に美少女指数が上昇していますね。
あっちはギャグに傾いてて、こっちは萌えが重視されている各々の絵柄。
ストーリーは、離れ離れになった男女が引き寄せ合う『オンリー・ユー』の要素を引き継ぎ、
夢から現実への回帰を謳った『ビューティフル・ドリーマー』のアンチテーゼの要素も含む。
あたるやラムたちの居場所は、同じ17歳の一年間が永遠に繰り返される『うる星やつら』ワールドであり、
それが本来あるべき彼ら彼女らの日常であるかのように。
何と言っても、この劇場版アニメの大黒柱は諸星あたるとラムの絆でしょうね。
惹かれ合う男女の話をアニメで観たい人向けですね。
超押しかけ女房のラムちゃんに対してあたる君は天邪鬼ですが。
最後まで観た感じ。
ラムちゃんは愛を信じて終始一貫した強い意思を持ったヒロインとして描かれていますが、
諸星あたるは脚本の都合で動かされている感じ。
泣くほど強くラムを想っているシーンがあったと思えば、
その後にラムのことをすっぱり記憶から消してラムを捜しにもいかずに、
楽しくガールハント三昧な日々を過ごしているとかねww
キャラがブレているのか?本人の意志に反して謎の超常の力で本当に忘れていたのか?
男心を丁寧に描くのは本当にダメなのかもしれない。以前にも書いたことですけどねw
あたる役の古川登志夫とラム役の平野文の演技が素晴らしいので、つい感動してしまうのですが、
よくよく考えるとツッコミどころのあるシナリオだなっとw
あとね、黒幕がヒロインに粘着する○○○だったりするので、ゲストキャラが薄く感じられたりと、
人によっては作劇があまり面白くないかもしれないですね。
日常系・情緒系の作品を好む私は楽しめましたけどね。
とりあえず書きたいことはあらかた書きましたので、これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。