無毒蠍 さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ミリタリー系学園コメディという奇抜なジャンルを主人公を最も奇抜にすることで乗り切った作品。
ミスリルという組織に所属する主人公の相良宗介が同組織に所属するマオ、クルツをふくめたスリーマンセルで
本作のヒロイン千鳥かなめを護衛するというところから物語が始まる学園コメディです。
この作品の一番の特色はやはり相良宗介という主人公の人間性にあると思います。
上官いわく任務に私情を挟むことはなく
優秀な男のはずなのに彼の千鳥かなめ護衛のシーンは序盤からいきなりツッコミどころ満載です。
かなめに対するイキすぎた護衛が完全にボケになってしまってるから千鳥かなめのツッコミが冴えわたります。
二人の関係は漫才コンビみたいですね。
視聴したのはブルーレイ版です。
全24話がディスク4枚になってるのでブルーレイの恩恵を感じました。
アーバレストに初めて乗るところまで一気に観れたのは良かったです。
基本コメディですが一応本筋のようなエピソードもあって宿敵とよべる存在も登場します。
本筋とは関係ない学園コメディの話があって間にちょいちょいシリアスな本筋エピソードが盛り込まれてる感じかな。
シリアスといってもそこまで重たい話でもなくあくまで学園コメディの延長線上としてバランスとってる印象。
もう一つの特色としてロボットが登場するところですかね。
SF要素もあったり色々なネタの詰め合わせみたいな作品でした。
主人公は途中から専用機を入手するのですがそいつには
想いを力に変えるラムダドライバーが搭載されており、
宿敵の機体にも搭載されてます。
基軸はコメディでもシリアスパートでは死人がでたりとそれなりの温度差は感じましたね。
個人的に十分面白い作品でしたがコメディ部分のほうがやはり面白く、
シリアス部分は濃度も薄いぶん若干ダルく感じたりも…
1話がどれも早く感じたのでテンポの良さはあったと思います。
個人的な意見ですがコメディに特化した「ふもっふ」と
シリアスに特化した「The Second Raid」と比べると、
どっちつかずな印象を少なからず受け、やや物足りなかったです。
ただシリーズにとって一番最初というのはどれも重要な役割を担ってると思うので
そういう意味では登場人物のキャラクター性や関係性を知るうえで欠かせない作品だと思います。
メインになる登場人物数もそんなに多くなく観やすかったと思いますが
そのせいで若干話に広がりが出なかったようにも感じます。
まぁ個人的には学園コメディの部分が好きなので広がりはいらないんですけどね…
やるならばコメディかシリアス…どちらかに振り切ったエピソードがいいと思ってるので
続編の「ふもっふ」と「The Second Raid」はいい広げ方だと思いました。
余談ですが作品の舞台でもある高校や泉川駅は地元なので他の作品では味わえない楽しみ方が出来ました。
それはたぶんこの作品と「耳をすませば」くらいかなぁ。
SFには興味あるけどガッチガチなのはちょっと…という人におすすめです。
【B+75点】