無毒蠍 さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
仮初の平和の終焉…少年少女たちは自分の居場所を守るために再び戦いへと身を投じる。TVアニメ版の二年後を描いた劇場作品です。
TVアニメ版最終話で根本的なことは解決しませんでしたがとりあえず作戦は終了して竜宮島の平和は守られました。
そして一騎は竜宮島で総士の帰りを待っているというのが二年後の一騎の様子です。
クオリティはさすが劇場版だけあって高かったです、特にバトルがヌルヌル動いてたので良かったですね。
アニメ版ラストでは最終的に一騎(マークザイン)、真矢(マークジーベン)、カノン(マークドライ)、剣司(マークアハト)、
というメンバーでしたが新たな戦いに備えて人員を追加したみたいです。
広登(マークフュンフ)、里奈(マークノイン)、暉(マークツェン)、芹(マークツヴォルフ)の四人。
暉以外はTVアニメ版のほうで登場済みのキャラクターですね。
左から順に歌手になりたいとひと騒動巻き起こした生徒、翔子と入れ替わりで入ってきた後輩オペレーター、
皆城椿と親しくなった虫捕り女子、そして暉は里奈の双子の弟。
TVアニメ版で脇役だったキャラクターが見事レギュラーキャラクターに昇格しました。
カノンが新型ファフナー「マークドライツェン」に乗り換えたことにより
咲良が再び「マークドライ」に搭乗したりファフナーパイロットはフル参加という感じで
劇場版らしい豪華な戦闘が繰り広げられてたのが本作一番の見所です。
蒼穹作戦から二年が経過し一騎は溝口の喫茶店で真矢と一緒にバイトしながら総士が帰ってくるのを待ってました。
一騎は同化の影響で失明ではないにしろ視力はかなり落ちてるみたいです、
明るいところでなんとか移動できる程度っぽいですね。
咲良は車椅子での生活を余儀なくされてるが調子がいいと立てるらしいので結構回復したみたい。
TVアニメ版では意識すら戻らないまま終了しましたし意識が戻ってるだけも驚きです。
そんな彼女もファフナーに再び搭乗するのですが自由に歩くことのできない彼女は
ファフナーで自由に飛び回れることに感動してました、RIGHT OF LEFTの僚と同じ気持ちなんだろうね。
健常者よりも身体的ハンデを負った人間のほうが積極的に乗りたがるという不思議な機体です、ファフナーって。
相変わらず戦いの争点は意味不明ですがまったくわからないというほどでもないので許容範囲。
たぶんこれ以上ちんぷんかんぷんだとまったく楽しくなくなると思う。
敵のミールってなんだよぉ、もっとわかりやすい言葉で言えよぉ、あるだろうがもっと相応しい日本語がよぉ
などと思わないこともないですがまぁ気にしないでいきましょう。
カノンが島の生活にすっかり馴染んで生徒会副会長になってるのがなんか嬉しかった。
母親のことも母さんと呼ぶようになってたしTVアニメ版での約束がちゃんと果たされてました。
髪も少し伸びてて大人っぽくなってた。
剣司、真矢、カノンが新人パイロットたちに訓練してやってたのもよかった。
特に剣司なんてヘタレキャラの印象が強いので二年で少し立派になった感じですね、
咲良や衛のお父さんの面倒までみて忙しそうでした。
今回もフェストゥムと人間の歩み寄りを「対話」という手段を用いて描いてますが
その歩み寄るということの難しさが争いを通じて表面化していきます。
フェストゥムが痛みを理解したのでフェストゥム側に少し悲壮感みたいなのが漂ってて
人間たちを困惑させてました、どんどん人間らしくなっていくけど
フェストゥムはいったいどこへ向かってるのだろうか。
劇場版ではパイロットに死人が出ることなく戦いは終わりましたが
蒼穹のファフナー EXODUSでは誰かしら死ぬだろうね…
正直カノンが生きてればそれでいいよ…真矢が死んでも面白くなるんだったらそれでいいと思ってるんだ…
ファフナーってアクエリオンと系統は違うけど似てると思う、どっちも意味不明なこと言ってるw
考えるな、感じろ的な作品?
今回の話を要約するとTVアニメ版で総士がよくわからないうちにいなくなって、
劇場版でよくわからないうちに戻ってきた、そんな感じの作品です。
せめてもう少しフェストゥムに関する補足がほしいよね、本当に謎の存在です。
TVアニメ版同様、前進したのかどうかよくわからない終わりなのですっきりはあまりしません。
続編にあたる蒼穹のファフナー EXODUSがスタートするというのが救いだと思います。
EXODUSのバトルもこのくらいのクオリティだと嬉しいな。
どうかカノンが死にませんように…
【B+78点】