415620 さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
生き方、考え方が変わる
実はSHIROBAKOを見始めたのは2014年末からで、放送開始時は存在を知りませんでした。というのも前作のG.Lがあまりにもひどすぎたので、P.A.WORKSさんへの信頼が揺らいで、意図的に情報をシャットアウトしてしまったためです。
でも、一度見てみると、おもしろい。作品の中で前作がひどくて干されてしまった監督などを見て、もしやG.LはSHIROBAKOでの話題に現実味を帯びさせるためにあえて劣化させたのではないかと深読みしてしまうくらいでした。「信用はずっとは続かないけれど、一度信用が失われたからといっても、二度と戻らないわけではない。」といった考えてみれば当たり前のことも、アニメの中で宮森たちの行動を通してより鮮明に描かれていました。
また、登場人物の成長というか、心境の変化も多く取り扱われていました。主人公の宮森自身、ずっと何をしたいのかが分からないといった状況から、最終回でやりたいことを見つけられた。という形でしたが、やりたいことを見つけられたのは、絵麻、ずかちゃん、みーちゃん、りーちゃんの上山高校のメンバー、武蔵野アニメーションの人々とのかかわりなど様々な出会いのおかげかなと思いました。
この作品は今、迷いが生じている大人のかたにもぜひ見ていただきたいですが、個人的には中高生に見てもらいたい作品です。自身が思い描いている夢や目標が現実に打ち砕かれることはアニメの中で描かれるように決して珍しいことではありません。打ち砕かれてそのまま抜け殻のようになってしまうのか、それとも試行錯誤して現実に立ち向かうのか。この作品はアニメーションの制作を通して人それぞれの生き方を提示してくれるような作品だと思います。