chariot さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
脇道に逸れないRPG風作品。
分割2クールの後期分になります。
1クール目は12話、2クール目は10話で完結。
分割作品ですので1クール目の視聴は必須になります。
父である皇帝を弔う為に遺体を集める少女とそれに協力する兄妹の一行に、同じく遺体を集める少女が現れ・・・
少女「チャイカ」とは何か?
ガズ皇帝の野望とは・・・?
といったファンタジー+バトル作品。
最終話まで観てまず思ったのが、尺足りてる?という事。
皇帝復活からの終盤が個人的にやっつけ仕事な印象でした。
目まぐるしく状況が動くわりに世界が再び戦乱の世になる恐怖を痛感したり、チャイカが自身の存在意義や目的を遂行するに当たっての苦悩、そういった今まで積み重ねてきた心理が盛り上げるには足りない時間で処理されて行く・・・
特に兄弟子シンとの対決、ガズ皇帝の最期といった強敵を倒すクライマックスでもあっさりな感じで・・・バトルの動きが良い作品だけに勿体ない気がしました。
1~3話がアニメオリジナルだそうですが、そこをどうにか上手くラストに配分出来たら・・・
でもまあ・・・クローディアさん素敵だからいいか。。(笑)
全体としてはきっちり締めてありますし、世界観を壊すような展開にもならず丁寧にストーリーが構築されていると思います。
ただその分、奇をてらうようなシーンは少なく突出した何かもないです。
奇をてらったのは前期のフレドリカ脱皮ぐらいかな・・・
(あれは衝撃的でした。。)
と、文句ブーブー言ってますが、ガズ皇帝の疑いようのないラスボス性、遺体集めとチャイカ達の存在、そして自分が何者かを知った白チャイカの苦しみ・・・先にも述べたようにシナリオはとても綺麗に作られています。
キャラもブレずに生きてますし(フレドリカだけは最後ぐらいブレてもいいからカッコよく活躍して欲しかった気もしますが・・・)、原作がゲームだよと言われたら納得してしまうぐらい目標に向かって突き進む遊びのないシナリオで伏線もきっちり回収されてますし比較的観やすい作品かと思います。
ちょっと暗めなファンタジーが好きな方は観てみても良いかもしれませんね。
蛇足:
{netabare}原作設定ではチャイカの片言について、彼女は本来ラーケ語(ガズ帝国で使用されている)を使う為、トールたちとの会話では異国語を話すので片言になる・・・との事。
最終回のラストでチャイカが「ありがとう」と言ったのは記憶を失くして言葉から新しく覚えたからだろうか・・・?
いつもなら「感謝」だもんね。 {/netabare}