アイコン さんの感想・評価

4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態：観終わった

ヒッキー、お疲れさま。

観終わったあとに、ヒッキーに
そんな言葉をかけたくなる作品。

久しぶりにラブコメ作品を
断念せず見れました。
多分、物語というより
キャラの個性のお陰でしょうか(笑)

物語は結構平凡なものです。
お悩み解決のために主要キャラたちが
悩みを持った人たちのために動くみたいな、
極めて何処にでもありそうな設定。

でもこの作品はその平凡な設定を
キャラたちで動かし、奇想天外な物語を作っています。それが好評な理由でもあるんじゃないでしょうか。

いやー、個々がとても濃いキャラです。
すごく印象に残ってよかった。
ヒッキーは特によかったですね、
さすが主人公(^^)

存在感でいえば、
材木座と海老名の二人はいろんな意味で
強かったですね(^^;)

ヒッキーはひねくれてるというより、
ネガティブなツンデレですね(笑)
ひねくれてるというレベルではまだないような。
すでにあれよりひねくれたキャラを見てしまったからかもしれないですけど(--;)
でも、言動ではリアルを否定していても、
やっぱりヒッキーは友達がほしいんだろうなと
いう心情が伝わってくるので
心情的に矛盾したところをいうのであれば、
確かにひねくれているのかも。

あまりキャラの話は深いところまでには
触れていなかったのですが、
キャラの個性がかなり伝わってくる作品ですね、書き方が上手いのでしょうか。
ラブコメはよく理不尽に重い話があったり、
キャラがわけのわからないところで悩んだり
という描写が目立ちますが、
案外描写がリアルく書かれているし、
キャラもひねくれてるものが多いので、
この作品は重すぎず軽すぎずでよかったです。

少し疑問に思ったのが、
由比ヶ浜があの過去があったとしても
なぜ最初からあんなにヒッキーが大好きなのかと、
あんな活発的な妹と暮らしているのに
なぜヒッキーはコミュ症なのかぐらいです(笑)

文化祭の話はヒッキーのおかげで
スカッとしてよかったですね。
でもやはり嫌われたまま。
まぁ、ヒッキーはそれぐらいでいいのですけどね。
ああいった、三枚目のようなキャラは好きです、誉められ過ぎずのキャラは好感がもてます、人間ぽくて。

原作からは結構描写を省いているようで。
ラノベだとヒッキーのひねくれた独論が
長々と綴ってあるので、ひねくれ度はアニメを超えます。
もうちょっとヒッキーはひねくれてるぞ！(笑)
という方もいるでしょうが、
私的には無理なく違和感なく繋げていたと思うし、
何より作画も綺麗なので、
自分のなかで評価は高い作品です。

ちゃんと一人一人にスポットが当てられているし、
キャラの駆け引き、心情もよく描かれていると思います。

アンチヒーローみたいなものかな？
自身が悪に徹することで、周囲の悪を引き出し、より団結力を強くする。
悪が引き出されるから、疑心暗鬼になる。
疑心暗鬼になるから、やっぱり仲間の内で喧嘩が起こる。
喧嘩が起こるから、その人がいい意味でも悪い意味でも自分をどう思っているかが分かるし、その人にも自分の気持ちをはっきり言えてしまう。
まぁそのはっきり自分の言葉を伝えた後にどう動くかは自分次第ですが、自分の本性を相手に見せてしまっているから、そこでもやはり、いい意味でも悪い意味でも関係性が強くなりますよね。
ここが本当に、「友達」になるための最大の壁だと思います。
この壁をどう対処するか。
その対処によって、その人と本当の「友達」になれるかが決まってくると思います。

つまり自分が言いたいのは、喧嘩って大事な儀式なんじゃね？ということです。
なので皆さん、沢山喧嘩しましょう(笑)
敵も増えるかもですがね(--;)

長々と個人的且どーでもいーことを書きましたが、総評します。

とても面白いわけではないのですが、
おすすめ出来ない作品ではありません。
展開も早く、見ててダレません。
ギャグも面白さに差があるものの、面白い。
パロディも案外多い。
変に下ネタな描写もないし、
作画も綺麗、音楽はわりと平凡かも？
でも描写の書き方はピカイチの作品です。
他と少し違ったラブコメが見たいなら
おすすめです。
ちょっと違う観点から見た世界が見えますよ(^^;)

にしても、戸塚は反則です。
なんであんなに可愛いのかな……。
他のヒロインを食って掛かる可愛さ。
男だから、ブリって見えず余計可愛いのかも(^^;
アニメの男の娘って怖い。