karinchaco さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
色遣いは奇抜だがそれが絶妙にマッチしている名作
MF文庫Jのライトノベル原作の作品。
主人公たちが異世界に召喚され、そこで人類の存亡をかけてゲームで戦っていくストーリー。
今振り返ってみると2014年を代表する作品の一つに挙げてもいい出来だったと思います。
主人公の「空白」が召喚された世界「盤上の世界(ディスボード)」の設定が秀逸。知能を持った多種族がいる世界で、すべての戦いは十の盟約に従って行われるゲームで決められるというもの。しかも、人類種は今まで多くの戦いに敗れ、人類種の存続待ったなしというところから始まります。
底辺からの成り上がりストーリーというのは、昔からあるいわば王道ともいえる展開ですが、テンポ良くストーリーが進んでいくので飽きることなく楽しめました。
そのくせ、重要な場面では視聴者にも考えさせるためのタメを作るなど緩急も上手く効いていて演出が上手だという印象を持ちました。
演出といえば第8話が印象深いですね。原作でもきっと肝の部分だったのか、原作者自らが脚本を手掛けたこの8話のED~Cパートの演出が絶妙です。詳しく語りたいところではありますが、ここは実際に見ていただきたいところですね。私自身は鳥肌が立つほどのものだったとしておきましょうか。ちなみに、8話を受けて形になっている9話も見逃せません。
キャラデザは現在の流行の萌えアニメとは一線を画していると思います。特にヒロインポジションの白がロリなはずなのにテンプレロリキャラになっていないことに好感が持てます。
最近の萌えアニメは「ロリっていえばみんなこんなの好きだろ」と言わんばかりに2~3人ぶち込んでくるのですが、この作品における白って違うと思うんですよね。まあ、これはキャラデザだけでなくキャラ設定も含めてなんですけどね。
色遣いで敬遠される方もいるかもしれません。しかし、ラノベアニメとしては稀有な出来だと思います。是非とも見ていただきたい作品です。
以前書いたレビュー
{netabare}キャラデザや色遣いで敬遠されるかもしれないが2014年アニメではトップクラスの名作。
ストーリーは多少強引な面があるが、テンポがいいので見ている人立ち止まらせない。そして、絶妙だったのが原作者本人が脚本を書いた第8話。ラストのEDは鳥肌もの。
ただ、なんじゃこりゃって思う箇所がないかといえば嘘になります。特に、チェスの回はとんでも展開で切り抜けるので本物志向の人は注意が必要です。{/netabare}