kids さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
幸せなはずなのに・・・本当の幸せって?
漫画原作のギャグコメディです。とてもテンポがよくてたくさん笑いましたが、一方で意外と深いものも感じる内容でした。
★あらすじ
主人公の桜市子は、容姿端麗・頭脳明晰・無病息災と、人並みの苦労とは全く無縁の薔薇色の人生を歩んできていた。でもそれは市子が生まれつき異常な量の幸福エナジーを持ち、しかも周りの人たちから幸福エナジーを吸い取る体質だったからだった。人々の幸福エナジーのバランスを整えるため、つまり、市子の幸福エナジーを吸い取った上で平等に分配し直すために、貧乏神の紅葉が現れる・・・。
★ストーリーについて
内容としては、有名どころのアニメはひと通り抑えたギャグであったり、テンポの良さもあいまってかなり面白かったです。一方で「幸せ」や「大切なもの」について考えさせてもくれるものでもあったと思います。
作中市子は望んだものが体質上大抵手に入ってしまうことから、自己中心的な若干歪んだ人格が築かれています。しかし高校での様々な人々(や神々)との交流を通して、その性格も少しずつ変化していきます。
一番記憶に残っているのは石蕗恵汰とのからみです。{netabare}かれはお金もなく親も逃げてしまった状況でたくさんの弟、妹を養わなければならない状況にあります。お金はいくらでもあり、欲しいものは何でも手に入ってしまう市子とははっきり言って対局にいるキャラです。ですが市子はやがて彼に嫉妬していることに気づきます。欲しいものは何でも手に入るはずなのに、本当に欲しいものが何なのか自分でも分かっていなかった。そんな彼女の姿には考えさせるものがありましたし、ストーリー上でも、市子が大きく変わり始めるきっかけになっていたと思います。彼女みたいなことは、一見当たり前のことではあるのですが、意外と僕達にも経験があるなと親近感が湧くのではないでしょうか?{/netabare}
★最後に
レビューでは結構叩かれている印象でしたが、僕が見た限りではそんなに悪い作品だとは思いませんでした。花澤さん、戸松さんが登場しているので、二人のファンである僕にはなおさらいい作品に思えたところがあるのかもしれませんが、観て損はない作品だと思います。