「借りぐらしのアリエッティ(アニメ映画)」

総合得点
66.0
感想・評価
663
棚に入れた
3154
ランキング
3068
★★★★☆ 3.6 (663)
物語
3.4
作画
4.1
声優
3.3
音楽
3.7
キャラ
3.5

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ネタバレ

koaki さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

人が手を出さずに見守るのは難しい・・・

人間の持ち物を借りて暮らしている(借りぐらし)小人たち。
スクリーンで観ると小人目線の描写がとてもリアルで
人間にとっては気にも留めない小さな虫や雨粒すらも
小人達にとっては、とても大きい。

人間が生活する上で当たり前に立てている足音や話し声
冷蔵庫のモーター音が振動と共に伝わって来る感じ。
{netabare}寝ていると思っていた翔が実は起きていて
その瞳と対峙してしまった時のアリエッティの恐怖。
「怖がらないで」という声が、恐怖に追い討ちをかけるシーンは{/netabare}
とても迫力があった。

人間の居住空間に侵入して「借りる」工程は
正にサバイバルなんだけど、使っている装備の類は
人間の持ち物を上手に工夫して作り直しているのがわかる。
昔の日本人の物作りの精神を見た様な気がした。

翔の複雑な心境から出た暴言でアリエッティを傷つけたり
優しさから行った行為が裏目に出たりするのだが
大切な者の為に何かしたくてうまく出来ない切なさや
もどかしさが伝わって来る。

部屋に置いてある本格的なドールハウスの意味
叔母さんの優しい気持ち。
それが小人たちに伝わっていたらと、思わずにはいられない。

そして突然訪れる別れ。
共存するというのは難しい事。
全ての種が生き残る為には、人が手を出さずに見守る事。
それが出来ない事が悲しくてしかたないけれど、それも現実。

今回は大きな盛り上がりもなく、淡々と物語が進んでいく感じだけど
これは後からジワジワと効いて来る。
やはりジブリ作品はいい。
忘れていた大切な何かを必ず思い出させてくれる。

映画を観た後、アリエッティ展を見に行きました。
自分が小人になった気分が味わえました。
ゴッキーを小人目線で見ると、怖いです!

投稿 : 2014/12/15
閲覧 : 398
サンキュー:

9

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