退会済のユーザー さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
あなたの目からは何がこぼれる?
水を求めて歩き続ける少年、りんごを売り歩く少女、屍のような多数の人間達。
あなたは屍のようになっていないか? 心をすり減らしていないか?
人は一人では生きてはいけない。たった一人でも良いんだ…自分を理解し、支えてくれる人がいれば。
あなたの目は何を写しているの?
あなたの目からは何がこぼれるの?
あなたは誰のために生きているの?
人との繋がりを感じている時、自分は生きているんだと感じます。
{netabare}
人の心を無くした、思いやりを無くした人間は屍のように歩く。
りんごという「愛」を「思いやり」を少女は皆に伝えたかっただけなのに…
受け取ってもらえない、誰も理解してくれない。受け取る相手のいない思いやりなんて、意味を為さない。りんごは腐っていく。
少年は水を求めて歩き続ける。やっと見つけたと思った水もヘドロまみれ。それでも少年は飲む。人は自然への思いやりをいつから忘れたのかな…遠い昔か。少年は倒れる。
少年は手元に近づく水の気配に目を覚ます。それは少女の涙。少女の哀しみ、苦しみによって流された絵の具のように青い涙。少年は彼女の青い涙を飲み干す。彼女の苦しみを全て受け入れ飲み干す。
彼女は少年の「愛」で浄化され本物の「透明な涙」を流す。
そう彼女は少年のおかげでやっと“泣けた“のだ。
きっと二人が出会っていなければ、二人とも屍になっていただろう。
そう…たった一人で良いのだ。自分を理解し、支えてくれる人がいれば。
{/netabare}
{netabare}
チルリ(chiruri) ってどういう意味でつけたのだろうか。最初、英語のchilllyで「ぞっとするほど 」の意味で付けたのかと思ったけど。スペル違うしなぁ…誰か教えて(>_<)
{/netabare}
8分半の無声アニメーション。
思いやりを忘れず過ごそうと、人との繋がりを大事にしようと思える作品でした。