「日常(TVアニメ動画)」

総合得点
87.9
感想・評価
4364
棚に入れた
20402
ランキング
139
★★★★☆ 4.0 (4364)
物語
3.9
作画
3.9
声優
4.0
音楽
3.8
キャラ
4.2

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ネタバレ

OZ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

日常に潜む非日常のスパイス

原作の漫画は読んでいないが
評判が良さそうなので
再放送をきっかけに観てみる事にした

■日常に潜む非日常のスパイス■
不条理なギャグに萌えをプラスした
京都アニメーションが贈る
まさにタイトル通り日常系作品の『日常』

今作品の強みは何と言っても
訳の分からないやりとりに尽きるだろう。
意味は理解出来なくとも
直感を以て楽しむ内容である。

毎話 ギャグの質が安定しており
ショートコントを畳み掛ける様な構成が持ち味。

1話観て合わなかったのなら
早々に断念も視野に入れても良いくらい
笑いのツボがハッキリしている。

1話30分 同じテンションで展開される為
観る側の持続力が分岐点となりそうだ。

そんな中で目を引いたのが
前期OP「ヒャダインのカカカタ☆カタオモイ-C」

アップテンポな曲調と映像が見事ハマっており
今作品の"らしさ"がこれでもかと表れている。
どんなキャラクターなのか知らなくても
何となく人物像が掴める作りに脱帽だ。

サビに入った瞬間
立花 みさとがガトリングガンを
勢いよくぶっ放すカットがお気に入り。

反対に"らしさ"こそ無いものの
本編の熱を程よくクールダウンしてくれるのが前期ED「Zzz」

歌詞に目を通すと
恋をし始めた頃の気持ちがストレートに綴られており
作品とはアンバランスの
センチメンタルな余韻を残してくれ
まったりした気分が心地良い。

当たり前な日常生活の中
ごく自然に受け入れられている
非日常的なスパイスを
笑いに変換して楽しめる作品である。

■不意打ちの感動■
終始ギャグだけかと思いきやそうでもなく
所々にじんわりと染み入る
温かいエピソードがメリハリを効かせている。

自分の正体がロボットである事を
懸命に隠そうとするも
空回りする東雲 なのに対して
「なのちゃんはなのちゃんだし それでいいんじゃない?」と口にする
ゆっこの人柄を感じられる第16話も捨て難いが
ホロリとさせられたのは第25話。

笹原先輩と立花 みさと
二人が交際している仲だと思い込み
告白する前に失恋してしまったみお。

落ち込んでいるみおを元気付ける為
何故か大福の仮面を被った
ゆっこ なの 麻衣の3人で
強引に福引をさせる謎の展開。

玉の色に関係なくとある封筒をみおに手渡す。
その中身は・・・「一生友達でいてあげる券」

不覚?にも感情がこみ上げてくる。

今作品の評価したい点は
第16話でもそうだった様に
感動させるエピソードを
持ってくるタイミングが上手いのだ。

不意に涙を誘わせ
頬を緩ませるだけではないのが
『日常』の隠れた魅力かもしれない。

■ガンデレ女子高生 立花 みさと■
数々のキャラが登場する中
最も印象に残ったのは
素直に自分の気持ちを表せない
ガンデレ女子高生こと立花みさとである。

※ガンデレとは?
【好きな相手に対して照れ隠しの際
 銃や重火器を用いる非常に気性の荒いデレ】

彼女は笹原 幸治郎に想いを寄せており
素直になれない感情から
笹原を蜂の巣にする事もしばしば。

特に好きなやりとりは第12話。
自動販売機で何を買おうか悩んでいるみさとに
偶然通りかかった笹原は優しくオススメをし
「邪魔したな」と爽やかに去っていく。

「べ 別にあんたが勧めたから買ったんじゃないからね!!」と
顔を真っ赤に染め
背後からマシンガンでめった撃ちにする。

うぶな恋心を飛び越えた危ない恋心には
何度も笑わせてもらう事になった。

それにしても"デレ"の世界はツンデレに始まり
クーデレ ヤンデレ ボコデレ ゾンデレ等
多種多様で奥深さを感じたものである。

■あとがき■
想像通りに全26話を観終わりました。

上でも書きましたが
回毎に差があると評価するより
その時の気分が
大きなウェイトを占める感じかな。

と 言うのも
一度に観る話数が2~3話程度なら問題なく楽しめるけれど
3話以上続けて観ていくと
シュールさに慣れてしまうんだよね。

考えずに臨める日常系作品は一気に観るよりも
他の作品の合間に観たり
重厚なストーリー作品の箸休めとして挟むのが
丁度良いのかなって改めて感じたな。

今作品が楽しめた人は
吉田戦車さんの『伝染るんです。』を推してみたい。
萌え要素は皆無だけれど
飛び道具的な不条理さはひけをとらない為
おそらく楽しめる気がするよ・・・多分(笑)

締めの言葉を何にしようかと考えていましたが
やはり作中でおなじみのフレーズを使う事にしました。

東雲家は今日も平和であった。

満足度 ★★★★★★☆☆☆☆ (6)

投稿 : 2014/12/10
閲覧 : 439
サンキュー:

70

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