fluid さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
火星に移り住んだ人類が地球を侵略するアニメ
ロボットアニメにしてはあまり見かけない感じの雰囲気が新鮮でした。
最後は「なんじゃこりゃ~!!!」という感じの終わり方(笑)2期に期待ですね。
難しい話が好きなので、伏線がほとんど無い分かりやすい作りはちょっと物足りない感じ。
今何をやってるのか物凄く丁寧に伝えてくれる作品なのでバトルアニメが苦手な女性でも見れるんじゃないかな?
地球人には理解できないようなオーバーテクノロジー。
それを天才的な推測で理解し、無敵とも思える敵ロボットの弱点を突く主人公のカリスマ性を楽しむタイプのアニメですね。
■伏線を期待せずに 観賞 するアニメ
とても友好的な火星の皇女が地球を訪問し、暗殺され火星人が地球への侵略を開始するという流れ。
あの人死んじゃうんだろうなぁとか、実は生きてるんだろうなぁとか、スパイは実は?とか簡単に予測できるような作り。
そもそも隠すつもりが無い、むしろ積極的にチラ見せしてくれてる感じなんですよね。
伏線がほとんど無いので、あれこれ予測する楽しみを提供するタイプのアニメではないんだろうなぁ、というのが1~2話目を見て伝わってきました。
世界が崩壊してるはずなのに物凄く静まり返ったような、美しいとさえ感じる雰囲気。
ダークな世界観なのに物凄くすがすがしい、このギャップに魅かれちゃうんでしょうね。
ほとんどの火星人が地球人を虫けらのように扱う中、火星の皇女が仲間だったり、
その皇女を暗殺しようとしたスパイの娘が仲間だったり、
そして、何が起きても表情を変えずに冷静に処理する主人公、
微妙な関係が今後どうなるのかが見どころな作品です。
■ちょっと変わった雰囲気
いつ死ぬかもわからない、一瞬で死んでしまうかもしれない、という世界観にしては圧倒的に何かが足りない。
やっと気付いたのが【恐怖心】が圧倒的に不足しているということ。
ミサイルが飛んできてるのを見て微動だにせずただ一言「ミサイルが来る」そして爆発現場を無表情で眺める主人公(笑)
目の前で友人が正体不明の科学によって一瞬で消滅したのに、一歩間違えれば自分も巻き込まれていたかもしれないのにピクリとも表情が変わらない!
世界規模の崩壊アニメって主観視点で恐怖心がものすごく伝わってくるアニメが多いのに、このアニメはどこか他人事のような冷静な視点で世界を描いているところが新鮮ですね。
ただの演出不足も疑いましたけどあえて恐怖心を抑えることで冷静に全体を見られるようにしてる、そんな風に感じました。
そこにどんな意図が含まれるのか、何を伝えたいのか、今後の制作の手腕に期待したくなるアニメです。
■感想
この主人公って無表情なのに無感情には見えないところが良く出来てるなぁと思いました。
というか彼の異常なカリスマ性は一体??
人間とは思えないですね(笑)
彼のカリスマ性は敵の弱点をしっかり説明して突いてるところが実際的なんですよね。
その点が「コードギアス」のルルーシュに近いかな?と思いました。ルルーシュほど超人というわけではないみたいですけど。
「ノーゲーム・ノーライフ」みたいに理由も無く天才、みたいなタイプよりは合理的で納得できるキャラではありますね。
まあ、それが見てて面白いかどうかはまた別の話なんでしょうけど。
そういえば、アニメ見過ぎでバトルアニメを楽しめなくなった自分でも違和感なく見れたのはなんでなんだろう?
と振り返ってみると、ドラマや心理描写がしっかりしてるアニメなんだなぁということに気づきました。
バトルアニメ見てて心理描写に違和感を感じなかったのは久しぶりかもしれません。
バトルアニメって言葉のキャッチボールが小学生並のアニメが結構ありますけど、それと比較するとだいぶ良い出来なのではないでしょうか。
世界観も美しいですし、雰囲気がとても良かったです。
追記:
人類が火星に移住したのって大昔の話かと思ってましたけど1972年~くらいのごく最近の話らしいですね。
そして現在が2014年。
ほんの数十年でヴァース帝国を築いたりここまで異文化交流的な雰囲気になるほど差が生まれるのはちょっと不自然な気がしますね。
たかが40年程度なら火星人の中にもまだ地球生まれの人もいるでしょうし、地球に親戚や知り合いがいるはずですよね。にもかかわらずためらいも無く地表を焼き尽くすのはちょっとありえないかな。それが小孫だとしても地球人を虫けらのように扱えるほどの亀裂が生じるとは思えない。。。