スパイ隊長(休止中) さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
隠れ名作!!(一応ネタバレにしておきます)
京アニらしい世界観が広がる良作品。CLANNADの後に見ても、期待に見合う作品だった。キャラの個性が強く、面白くもあり、泣ける作品だった。正直、最初はこの作品知らなくて、教えてもらわなかったら損していた、と思うくらい良い作品だった。
Last regrets/彩菜(OP)はこの作品の世界観に合っているせつない曲。
風の辿り着く場所/彩菜(ED)はほど良いテンポで不思議と元気が出る曲。
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上記は編集前のレビュー。
下記は再視聴後のレビュー。
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「お気に入り」
※自分のレビューを見るときはプロフィールを参考にしてください。
※あらすじは割愛。
初めて見た時よりも面白かったです。
感動する、というよりは深い部分が見えた気がしました。
今回(もまた)駄文です・・・。
申し訳ないです。
●雪
「AIR」や「CLANNAD」よりも幻想的な印象を持つというのはやはり「雪」が要因だと思う。
雪は目の前を白一色に染める。
全てを覆い隠し、そして少しずつ溶けていき、やがて隠されていたものが姿を現す。
「雪どけ」が終わると春が来て、心も体も温まっていく。
寒い地方だと雪が降るのは当たり前で、かえって鬱陶しく思うかもしれない(分からないけど^^;)。
東京に住んでいると雪が降るのは1年に2,3回あるかないか。
だから、子供だった時は雪が降ると、とても不思議な気持ちになりました^^
朝起きたら、自分の見知った町が一面銀世界になっているからか、何か違う世界にいる、というか雪の白さがとても神秘的に思ったものでした。
中学生の時くらいまでは、寒くて外も出たくないのに、手がかじかんで嫌なのに、何故か雪遊びしたくなったんですよね・・・。
今思うと、やっぱ雪は不思議なものに感じますね。
今はただ、進行を妨げる、交通に多大な影響を与えるモノとしか思えませんが、街中で子供らが楽しそうに雪遊びをしているのを見ると、特に子供にとっては何かを感じさせるものなのでしょうね。
これはとても余談なんですが、
寒くて頭が働かないからなのか、テンションが上がらないからなのかは分かりませんが、冬ってとても寂しく感じます。
「冬」=「孤独」のイメージが強いです。
あっ、ホントにどうでも良いですね(笑)
●夢
体に起こる不思議な現象の代表格ですよね。
6時間睡眠した時に、15分の仮眠の時にでさえ夢を見ることがありますよね。
しかもとても長い間夢を見ているような気になりますし、とても不思議です。
夢の中での「自分」は、自分の思い通りに動いている気もするし、勝手に「ストーリー」が進んでいる気もします。
「自分」が話していたことも覚めたら忘れていることも多々あるし、夢の中で出てきた周りの人たちの顔や発言も忘れることも。
悪夢とかは良く覚えているんですけどね・・・^^;
よく、夢は「過去の記憶の整理」と言われます。
確かに、夢の中で自分の子供のころの記憶がごっちゃ混ぜになっている時もありますし、なるほど、とは思います。
でも、何故だか納得いかない。
寝ているそばで何か音などが聞こえてくると、それが(違う形となることもあるが)夢に反映されている経験を自分は頻繁にする。
(例えば、扇風機が横で動いていたら、夢の中で蚊とか羽根をもった虫が襲ってくるとか)
だから、夢は過去の記憶だけでなく、現在の状態も(もしかしたら未来の予知も)含んでいるのかもしれないですね。
まあ、この作品では、「夢」=「過去にとらわれている状態」と考えるのが妥当ではあると思いますが。
●記憶/思い出
幼いころの記憶ってほとんどないんですよね・・・。
写真を見て「そんなこともあったかな?」とぼんやり思い出すぐらいですね。
しかも、覚えている記憶も、「動画」として覚えているというよりは、「画像として」、つまり言葉通り「断片的」にしか覚えていないんですよね。
昔、高校生の時に、小学生の友達に偶然会った時、「あれ、名前なんだっけ?」と思ってしまったという最悪な野郎でした、自分は^^;
人はそれぞれ感性が違うので、個人個人覚えている(印象に残っている)記憶は異なります。
だから誰かとその記憶を共有する時も食い違いがあったりしますもんね。
でも、誰かと同じ(ような)記憶を持っているのは何か良いものですよね♪
(同じ小学校の子の名前を忘れている奴が何を言っているんだか・・・。)
思い出というと、やはり「嫌な」思い出の方がすぐに思い出せますね。
恥ずかしかった記憶とか苦しかった記憶とか怖かった記憶とか。
(楽しい記憶ばかり覚えている人もいるので、何とも言えませんが、たぶんそれは性格の問題かとは思いますが。)
辛い記憶も乗り越えてこそ、自分は強くなります。
「嫌な」記憶は本当に心に強く突き刺さってくるし、簡単に拭いされるものではないです。
でも、(もちろん、トラウマとかは別の話になりますが、)「嫌な」記憶って言うのは、今の自分がもう2度とそのような過ちをしないぞ、という戒めなんだと思います。
だから、そういう記憶も大切なんです。
「ファイト、だよ」
●奇跡
まあ、これが一番の主題ですよね。
「奇跡って、起きないから奇跡っていうんですよ」
「起きる可能性が少しでもあるから奇跡って言うんだ」
この作品では「奇跡」を前者はナガティブに、後者をポジティブにとらえている。
うん、どっちも正しいね(笑)
そう頻繁に起こったら「奇跡」じゃないし、全く起こらなったら「奇跡」という2文字は存在しないし。
まあ、要は「人間ではどうしようもできないような神の力」だよね。
(自分は別に宗教家でも何でもないので、そこは留意していただきたいです。)
アニメだから表現できる?
いやいや、現実でも「奇跡」は起きます。
「奇跡」はもちろん「予想もしていなかったことが起こること」ではあるけど、「心の内に少しでも抱いた希望・願いが叶うこと」でもあります。
それに「奇跡」は大きいのから小さいのまであるし、「奇跡」を経験した人も多々いると思います。
また、起こった出来事をどうとらえるかで「奇跡」にも「偶然」にも「当然」にもなります。
要は心の持ちようです。
この作品を例にとると、
「余命幾ばくかの病気の子が、主人公と仲良くなって残りの日々を楽しく過ごしていたら病気が治った。」
これは色々なとらえ方ができます。
・神の力が働いたから・・・「奇跡」
・「病は気から」なら「治癒も気から」という風に「生きる力(免疫力?)」が養われたから・・・「偶然」
・優れた治療のおかげで治ったから(治る病気だったから)・・・「当然」
まあ、あくまで例に過ぎませんが。
でも、こうやって見ると「奇跡」なんてありえないことではないんです。
だから、この作品は幻想的でありながら、中々の深さをも帯びています。
これは、さすがKey!さすが京アニ!ですね^^
最後に。
この作品は、名雪がいないと成り立たない気がします。
他の女の子たちは皆不思議ちゃんばっかりで現実離れしている気がします。
「あうぅ~」だったり「うぐぅ~」だったり「うぐぅ~」だったり・・・。
もちろん、名雪も抜けているところはあるんですが、それは人一人としてのスペックが普通に高くて、抜けているところがないと完璧すぎて、他の女の子が薄れてしまうというか何というか。
現実離れした女の子たちの中に(比較的)普通の女の子の名雪を入れることでこの作品の厚みを増していると思います。
まあ、北川や香里も普通の部類ですかね^^;
変な子たちだけじゃ話がぶっ飛んでしまいますもんね。
だから、名雪はGood job!ですね。
自分の好みではありませんが、この作品を一層良くしているキャラクターなのでそこは称賛に値します。(何を偉そうに言ってんだか・・・。)
OP・EDもさすがに良いですね~。
もう・・・、Keyには参りました。