イシカワ(辻斬り) さんの感想・評価

4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

脳内に情報の雨が降る。

記載されているレビューに対する反論・論戦を行いたい人は、メッセージ欄やメールで送りつけるのではなく、正しいと思う主張を自らのレビューに記載する形で行ってもらいたい。したくない時、受諾しない時は以降の文章を読み進めないこと。受諾する方のみ文面を読んでもらいたい。参考になったと思うときのみ、参キューしてほしい。

少し実験的に、感想だけ記載。
まとまった感想ではなく、脳内で変換している最中のものを敢えて起用する。もしかすると綺麗に書き直す可能性あり。

後日、さらに批評を提示予定。

視聴している最中、流れていく映像が脳内変換された様々な情報の雨となって、降り注いでいった。
サーッという文字の雨が幾条もの縦の線を脳内へと落下させ、びちゃびちゃと音を立てる。
それは兄弟というパーツであったり、わざとアンバランスにしてある兄弟の身長差であったり、呼び名が鋼の錬金術師であったり
その呼び名がふさわしいのは弟のほうであったり、他人が間違えやすい設定にしているのはノリの良さとツッコミのテンポを描き出すための設定だと認識したり、
鎧が「持っていかれた」ことによる設定の補完・思考の先から生み出されたものだとわかったり、
それがなければわざわざ古い鎧などまったく登場も姿も見せないのだと理解したり、
飛行機も機関銃もないのに、技術的に進んでいるオートメイルが出てくる奇怪さも「持っていかれた」設定から出てきたものだと感じたり、
ヒロインがオートメイル技師なのも、主人公に一番絡みやすいから生まれた設定だと認識したり
ピノコ婆ちゃんの存在は、兄弟の親父さんが登場してくる時に過去の情報源として話ができる人、そのために用意されたキャラだと感じたり、
父親は息子が超えるべき壁として登場させるのはわかりきっていたし、物語の核心を知る人物設定になっているはずと思ったらその通りだったり、
母親は乗り越えるべき父親との明確な対立を築くために、死んでもらっているのだと感じたり、
錬金術師が軍の狗と呼ばれている理由は、物語の核心を作るために用意されたものだと感じたり、
錬金術師に練成陣の存在がなぜ必要になっていたのかを考えたとき、
ラストのギミックとして用意された設定をあらかじめ不自然でないように配置させたものだと思ったり、
錬金術の連想としてホムンクルスの言葉は大きなギミックになるのはわかっていたが、単なるモンスターキャラとして設定されているかのようで味気なかったり、
後から性格やら、弱点やらを考えて補強し続けたように見えたり……錬金術とキメラの関係もどうせ登場してくるだろうと思ったらその通りだったり。
生命のないものから人間作るという重大な理屈でなく、失われた人をこの世に呼び戻すという独自の考えに固執し、科学者としての人工生命、さらにいえば人間を人間が科学的に作るという、大きな課題があったはずだが、その期待はずれな展開に嘆息したり……

とまあ、脳内でごちゃごちゃと煩い感じで降りだした情報のパーツを組み立てて

「キーワードとして考えるとき、設定はどこで繋がっているかを自然と考える癖がついた。それが顕著に現れた作品」

だといえた。ある意味わかりやすすぎた。

感想なので個人的な考えだが、本来もっと複雑なギミックを考え出すことは可能であったし、天才という割に情報としてはかなり初級な気がする。
歴史の中に登場する自称錬金術たちが書いた、奇妙な理屈などの部分はちらりと垣間見たが、中級や最重要な理屈はないように思う。
足りない情報の部分の補完を、すべて扉から一気に得たという、はしょり過ぎになってしまったのは残念だ。
幼年期の人物がそこまでの情報を得ることができないからこそ、その状態になったのは自明の理だが、年配の人物で補完してほしかった。
あれだけ長い物語なのだから、そういう人物が登場しても罰は当たるまいに。
……色々とかなり物足りなかった。
物語として、そこまで長くさせる必要があったのかとさえ思ってしまう。
ああ、なぜ俺は感想にするとこのように偏った考えに始終するのだろうと自ら嘆息するが、これが本音である。
我ながら、評価が辛い、辛すぎる。
人気作品で、頑張っていることを評価したい自分と、自身を納得させられない作品部分との狭間でイラつかせてしまう。
個人にとってはそんな作品だった。

追記
レビューに記載された言論を規制したい人は、個人の意見を以てするのではなく、あにこれの法的論拠に基づいて規約に記載する必要がある。
運営諸氏に連絡し、説得し、規制を規約に付け加えてもらうこと。