woa さんの感想・評価
1.0
物語 : 1.0
作画 : 1.0
声優 : 1.0
音楽 : 1.0
キャラ : 1.0
状態:途中で断念した
ゲームという娯楽
2011年放送。全24話+1。
はっきり言ってストーリーやキャラの心理描写や設定などに見るべきものは無い。
重要なのは、どのヒロインをどのタイミングで選ぶかというアダルトゲーム的要素である。
例えば、あるヒロインが何度も死をループするが、視聴者としてはその死を回避することよりも、次はどのような形で死を迎えるかに関心がいくのである。
タイムパラドックスの問題にしてもそうだが、たとえば主人公が一つの選択をしたとして、選択後それ以外の選択肢があり得るなどというのはあくまで仮定の話なのだ。
去年を待ちながらでタクシー運転手が言っているように、すでに選択してしまった自分と選択「できる」時点にいる自分は等価ではない。時を超えて何かを選び出すことは物理的にも、心理的にも不可能である。
もし時を超えた選択が可能に見えるとすれば、選択する状況そのものから逃避しているに過ぎない。このアニメの主人公がニートであるように。
昔に戻ってクリスとやり直すだとか、あの時こうしてればまゆしぃは助かったなどと言うのは単に主人公の勝手な願望であり、それを実際に行ってしまっている主人公は、文字通り「夏の暑さに頭をやられ」ているのだ。
現に主人公はまゆしぃの「一回きりの死」を何度も反復するという凶行を演じている。
つまりこの作品が教えてくれることは、リセットを何度でも繰り返せるゲームというジャンルがいかに「頭をやられ」た娯楽かということだ。
(すべてのゲームが悪いといいたいわけではない。現にリトルバスターズのような名作もあるからだ。ただジャンル全体としてはオカシイと自分は思うのだ)