蒼い✨️ さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
貧しさに在る癒やし。
アニメーション制作:トライアングルスタッフ
2000年4月26日 - 7月19日に放映された全13話のTVアニメ。
作者はgk(ジェロニモ本郷)と安倍吉俊。原作者によって『月刊エースネクスト』で連載されていました。
監督は佐藤卓哉。
【概要/あらすじ】
UFOが来て時が流れて、
当たり前のように宇宙人が地球で暮らして働いてて、地球人と共存している。
そんな世界の東京都荏ノ嶋区・荏の花地区の物語。
年代は20xx年となっていますが街並みは古めかしく寂れた佇まい。
宇宙人はプラスファイブからアンダーファイブまで行政上は区別されています。
このアニメのタイトルでお気づきでしょうか?
アンダーセブン、それは行政から見捨てられ戸籍上は存在せずに宇宙人同士で差別される最下層の存在。
このアニメのタイトルにある異星人の少女ニアは本作品の主人公でアンダーセブンで、
本来、宇宙人の頭にあるはずのアンテナが無いことから、あちこちで差別されています。
それでも、めげずに野良猫のように図々しく浅ましく生きています。
もう一人の主人公・茅ヶ崎まゆ子
彼女は大学受験に失敗して、赤字続きの古びた銭湯「荏の花湯」で働きながら下宿をしている少女で、
勉強は出来るけど、人付き合いが不器用で後ろ向きな性格。
父が故人で実家が裕福ではないのか、バイトを掛け持ちしながら毎日一生懸命な予備校生です。
ニアは、まゆ子の部屋の押入れに勝手に住み着いてて食事をたかりにくる。
まゆ子は文句言いながらも結局はニアの面倒を見ている。
いつも…ひもじく喧嘩ばかりしている、こんな二人を中心にした下町貧乏コメディです。
【感想】
昔は、単行本もDVDも揃えてたんですが、
今観るとキャラデザは良いのですが作画は忠実じゃないですし、ギャグもそれほど面白くない感じ。
でも何故か心地よい世界。大笑いするんじゃなくてゆるゆると侘しい雰囲気に同調して、
その世界観に浸って楽しむ、そんな感じですかもしれません。
1クールの前半は怪しいニセインド人な宇宙人やら、エセ中国人風宇宙人が出てきて、
ドタバタコメディ風なつくり。
そして後半は、夏の終わりを感じさせるどこか寂しげなシリアス風味のお話になっていました。
まゆ子の人生に対する不安、ニアにいつも振り回されるのが当たり前になっている日常。
物語は淡々と進みます。
結局のところ、このアニメは何だったのか?を考えると回答に困ります。
ただ、ひたすら雰囲気のままに謎とか全く解き明かされないまま終わりましたしね。
今はちょっと躓いてしまって、どことなく停滞を感じる人が、
まゆ子に自分を重ねて見たら心地よいアニメかもしれません。
肩の力を抜いて明るく生きてこうぜ!てメッセージが込められているのかもしれません。
よくわかりませんけどね!
主題歌を担当するSIONという歌手のがらがら声がいい感じに侘び寂びしてました。
これにて、感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。
【関係ない話】
日本のインドカレー屋はインド人じゃなくてネパール人みたいですね。
私の近所にある店も店員が全員ネパール人なのですが、
ホットケーキみたいに甘くてとろとろに柔らかいナンが美味しゅうございました。