蒼い✨️ さんの感想・評価
3.0
物語 : 2.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
『にこにこりん』になれるかは観る人次第。
アニメーション制作:スタジオディーン
2001年10月11日 - 12月27日、2002年2月17日に放映された全13話のTVアニメ。
原作者は髙木信孝で2000年から2002年まで『電撃大王』に連載されていた漫画が原作ですが、
アニメで全話脚本を担当した黒田洋介が、原作漫画のシナリオも作成しています。
監督は、舛成孝二。
【概要/あらすじ】
街から車で1時間以上かかる山奥にある小さな図書館。
司書の三姉妹が住んでいました。
長女・いいな。優しい姉ポジではあるが末妹を愛しすぎて、
シスコンとクレイジーサイコレ○を併発している17歳。
次女・あると。常識人寄りであるが姉妹に秘密を抱えている15歳の眼鏡っ娘。
三女・こころ。純粋で素直な性格で黒髪のきれいな10歳の女の子。
彼女たちはメイド服が制服です。
自然豊かではあるが立地条件が僻地過ぎるため、利用者が週に1~2人。月でも1桁。
ジャンルは、まったり癒し系アニメ。三姉妹の司書としての日常が描かれた作品です。
【感想】
こころ役の斎藤千和が初めて主役を務め上げた記念すべきアニメ。
『あずまんが大王』と同時期に『電撃大王』で連載されていたことにより知った作品です。
漫画版はページ数が少ないカラー漫画で、ストーリーは無きに等しかったですが。
私は、美少女動物園も日常系の癒やしアニメも大抵はいけるクチなのですが、
このアニメに関しては媚びあざとさが少々うざったく感じられたりしました。
姉妹でキスするとか。ロリキャラ同士が一緒にお風呂・同衾だとか。
原作単行本全3巻を持ってる私が言っても説得力ないけどねw
しかし、不思議な世界ですよね。
公用語も人種も日本なのに、それ以外に日本的要素はゼロ。
建築物から家具や日用雑貨・車などなどを全てヨーロッパ系で統一。
アンドロイドの実用化などSFも混じっている。
現実世界の基準では未成年の三姉妹が、
人が来ない山奥の図書館で暮らしているという設定を無理なくするために、
架空の世界観をあつらえた感じ。
10歳といったら義務教育期間なのに、こころは学校に通っている様子もないですしね。
三姉妹の生活費は?図書館の運営資金は?
敢えて触れないほうが楽しめる作品なのかもしれませんが、やっぱり気になりますよね。
漫画版は単に萌え萌えにゃんにゃんしているだけですが、
アニメ版ではシリアスな空気を混ぜ混ぜして、
終盤には上記の疑問点に突っ込んでたりしています。
11話目『ジョルディの日記』で図書館の存在理由、三姉妹の立ち位置などが明かされて、
『図書館は街の人々の心のシンボル!』みたいな感じで、
それらを全肯定する形で物語は大団円で最終回なのですが、
ワタシ的には、共感も、良かったね!感も特に無かったかな。
ネタバレなのですが、
街の人々の恩人であり図書館を作った両親の娘という立場に便乗して、
んでもって人々の善意に依存して税金で養われて、小娘たちが百合百合してるだけじゃん!て感じでw
善意で舗装されたヒーリング系ストーリーを志すのも結構なのですが、
そもそも蔵書は人の目に触れてこそ意味があるのに、
陸の孤島状態である僻地の図書館を移転もせずに公的資金を導入し続けるのに無理がありますし、
図書館が街の人々には大切な場所であって、普段は訪れないけど現在も繋がりが風化せずに残っていることを、
伏線として、しっかりと描かれていなかったがために、
最終回が三姉妹のぬるま湯な現状を維持するためだけの御都合主義なものに感じられたのが残念でした。
正直言って両親への感謝の気持ちはモニュメントとして残しておけば良いだけの話ですしね。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。