退会済のユーザー さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
どうやって二クール目を作るのでしょうか?
【制作】
A-1 Pictures + TROYCA
ストーリ原案 虚淵玄(1話から3話の脚本も務める)
:代表作は『魔法少女まどか★マギカ』『Fate/Zero』。
監督:
あおきえい
(代表作:喰霊・fate/zero)
脚本(4話~12話):高山カツヒコ
経歴など。
『未来日記』のシリーズ構成と脚本を担当。
『バカとテストと召喚獣』の脚本とシリーズ構成を担当。
【ジャンル】
ロボット物 群像劇
※群像劇だと明記していませんが、監督のあおきえいさんが群像劇を意識していると発言していたため。
それもミスリードの可能性があるので、放送終了まで判断が出来ません。
(※私の表記の間違いで群像劇を群集劇にしていました。)
【概要】
伊奈帆、スレイン、アセイラム姫の三人が主人公。地球側と火星側から見た戦争を描いています。
地球は科学や文化が発展しており、火星は科学や軍事力は発展していますが、文化は根付いていない星です。中世的な政治体制が敷かれているのでしょうね。
圧倒的な戦力を持つ火星人が攻めて来るといった古典的なSFですね。最近はこういうのが少ないので嬉しいです。
監督のあおいえいは、王道を目指して作られそうです。古典SF的な作品(圧倒的な戦力を覆す作品)を目指している意味だと捉えられます。一クール目のラストを見ても、とてもそうとは思えないのですが。(感想の②を参照してください)
コードギアス的な複数の思惑が混ざる作品になるのでしょうか?
群集劇でもあり、冷静沈着な美少年の伊奈帆、生真面目で姫様思いなスレイン、平和主義者で優しいアセイラム姫の三人が主人公です。
演出は静かな感じで大人っぽく見せる感じです。音楽も洋楽チックな曲を選んでいて、オサレな感じが出ています。
火星人という敵を憎く描くのではなく、中立的な視点から描いています。
それなので、進撃の巨人のような「相手を絶対に殺してやる」といった憎悪が作品を渦巻くのではなく、「生き残るために戦う、感情は抱かない」というような表現の仕方、キャラクターの心理が描かれています。
どちらかというと、憎悪よりも、戦争への恐怖とトラウマの方が強く描かれています。
本作の面白さは脚本を自分から受け止めて、「大人っぽい味わいを楽しむ、所々に滲ませてある驚きを楽しむ」といったものでしょうか。EDの表現の仕方にもあるように、洋画を意識して作っています。(虚淵玄さん自体が洋画好きなため。)
そのため、映画的な大人っぽいシーン、描き方が大半を占められています。
そういった描写が好きな方、虚淵玄さんの世界観が好きな方におすすめします。鮮やかで静かな演出をご堪能ください。
【設定】
そもそもの戦争の原因は、火星の古代テクノロジー『アルドノア』を巡って、火星側が地球側から経済的な圧力をかけられた事が発端です。
火星の皇帝はこれに耐え切れず、独立を決意。開拓民をまとめあげます。(
1985年)
1999年には皇帝が息子になり、戦争が始まります。しかし、月が砕ける事件(通称:「ヘブンズ・フォール」)が発生。
火星側「ヴァース帝国」と地球は休戦協定を結びます。(2000年)
本作の舞台は休戦協定が結ばれたあとの2014年。
【感想】
↓
■二クール目が気になりますね
{netabare}
途中はかなり面白かったと思うのです。最後まで観てみてみると、「どうやって二クール目に繋げるの?」というような感想を抱きました。
①主人公のキャラクター描写で伝わりにくいところがある。
どうして主人公は、あそこまで冷静で強いのでしょうか。最後まで観たけれど、よく分かりませんでした。
②アセイラム姫を銃殺
主人公の一人であるアセイラム姫を銃殺してしまいました。キャラクター掘り下げはしていたものの、まだまだ序盤で主人公の関係性も色濃く描写が出来ていません。アセイラム姫のアルドノアが無ければ、火星に勝てる見込みは少ないと思うのですが、どうするのでしょうね?
③主人公まで銃殺
アセイラム姫まで銃殺した後に、スレインが主人公を銃殺しました。
主人公が死ぬと、今まで積み重ねてきた描写は全て無駄になるので難しい所ですね。喰霊みたいに十二話を使ったミスリードなのでしょうか?
④アセイラム姫と主人公の二人共を死んでいたことにするとストーリーが成り立たない
正確に言うと、ストーリーは成り立ちます。ですが、地球側は確実に敗北します。
⑤二人共、生きていても、ご都合主義と見られる
主人公は作画で確実に頭を打ち抜かれています。アセイラム姫は弾が当たったあとに、エアバックが発動しています。
エアバックが発動したのは、弾が当たる前なのか、当たった後なのか、よく分からない描写です。
「-Childhood's End-」となっているので、二クール目は主人公が大人になっているということでしょうか?
⑥鞠戸孝一郎さんが活躍してない
あれだけトラウマを描写しておいて、一クール目のラストで笑いながら子供達を見送ります。あの伏線はどういう風に回収するのでしょうか。
ダルザナ・マグバレッジとの関係性も凄く気になったのですが、あの二人は生きているのでしょうか?
{/netabare}
以上のことを踏まえて、ストーリーが予想しにくいです。その変わりに、ストーリーが凄く作りづらい状況になっています。
もしこれがミスリードだった場合は、私はお気に入りの棚にこの作品を入れてしまうかもしれませんね...><
■その他
十二話の作画がアップばかりで観にくかったです。もう少し敷衍を入れ欲しかったですね。
■どうでもいいこと
虚淵玄さんは、金髪の女の子を虐めるのが、お好きなのでしょうか?
『魔法少女まどか★マギカ』を描くために、マミさんを退場させる必要はあったと思っています。視聴者に衝撃を与え、既にある魔法少女物のアンチテーゼになりうるますから。それに、まどマギは、「既存のものとは違ったものを表現する」といったギャップで評価されたのですからね。
この時点で、金髪のキャラクターなのは偶然だっただけだと考えられます。
次にfate/zero
エンターテイメントとしては十分に面白いのです。しかし、脚本に価値観が滲み出ている部分が何個かあります。
セイバーとライダーの会話で、セイバー(金髪の女の子)がライダーに言い負かされています。
ライダーの「王は強欲でならなければならい」理論に反論が出来ていません。しかも演出の仕方があたかもセイバーが間違っているかのようです。
虚淵玄さんは金髪の女の子を虐めたいのではないでしょうか...?
これだけなら、たまたまの範疇で済むと思いますが。
{netabare}
アセイラム姫が銃殺されました。あと、首も締められたり。
そして、主人公はアセイラム姫に好意を持っています。
{/netabare}
もしかして、虚淵玄さんのサディスト?
fate/zeroも反論くらいすれば良かった、もしくは演出の仕方を変えれば良かったのに、そうしなかったです。
まどマギは仕方ないですよね。
ALDNOAH.ZEROは....。虚淵玄さんの脚本では、金髪女の子は虐められる割合が高そうです。