koaki さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
将来的に「表現の自由」も歪曲されて弄ばれる日が来そうで怖い
笠原郁は高校3の時に出会った図書隊員(王子様)に検閲の窮地から救われ
自分も彼のように「理不尽な検閲から本を守りたい」という
強い思いを胸に、入隊を志した。
メディアの自由を巡る人々の戦いを通しながら、
仲間と共に郁の成長と恋愛(程よく甘い)を描いたストーリー
有川浩さんの小説やドラマに関しては、まだ少ないながらも
観たもの読んだもの全てが当たりでした。
かなり甘めでも、甘々に浸りたい時もあるでしょう。
気になっていた本作も、読むのが遅い自分としては
アニメ化してくれて嬉しかったです。
で、気になるのが原作に忠実なのか?ってことなので
小説、アニメ両方の体験者の意見を検索したら
アニメは原作をうまくまとめてあって(削り方も許容範囲)
茨城県展事件の顛末が原作と一部異なり、
最終話の、特に恋愛部分はオリジナル要素が大きいとのこと。
ってことで、安心して観られました。
設定も細かいところまで凝ってます。
感動したのは図書隊のシンボルマークのくだり。
「カミツレ(カモミール)」がモチーフになっていて
「日野の悪夢」において命を落とした稲嶺夫人が好んだ花で
花言葉は「苦難の中の力」。あのシーンは鳥肌立ちました。
恋愛部分は文句なし。さすが有川さんです。
わかっているのに、甘めで理想的な恋愛に浸れます。
そんな恋愛の舞台をよくもまぁ~色々と考えてくださる。
そして考える。
将来的に「表現の自由」も、どこかの「聖戦」と同じように
自分だけが正しいと決めつける輩に歪曲され弄ばれそうで怖いです。