生来必殺 さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
近未来のこの国は、少しはマシになる?
ニートに政治家、官僚、テロリスト、そして烏合の群集、等々
アニメで扱うには適してないテーマに敢えて挑戦し
色々突っ込みどころはあるものの無難に着地出来たのは優秀。
(苦しさがないかどうかについては・・・)
似たようなテーマを扱ったものにガッチャマンクラウズがあるが
本作と上記を比べた場合、アニメ的描き方は向こうが上。
本作はどちらかと言うと社会がかかえた現状の問題をより現実的な描写形式で表現したかったのかも。
小道具として魔法のランプのような携帯は登場するが、願い事は意外と
現実的要求だったり{netabare}コネや権力、自助努力の方が大事だったりする展開もあり{/netabare}。
現実的リアル感覚で普段着のまま気軽に味わえるように調理されているので
入り込みやすく興味も持たれ易いが、その反面、このシリーズすべて見終わっても
感動も完食感も手応えもほとんど何も残らないため、アニメ的展開や劇的展開を
期待してる人には、不満が残ることもしばしば。
しかし下手に安っぽいご都合主義で物語を無理矢理締めくくるより
無難なまとめ方で落しどころを作る方が安心感はあると言える。
主人公は攻殻SACのアオイにどこか似てると思ったわけだが。
両作を比べて個人的に言えることは、こちらの話の方が設定的矛盾が少ないので
余計なことを考えずに集中して視聴でき、結果としてエデンの方が印象がいいかも。
それと選ばれし官僚の人が、いかにもエリート主義的官僚思考を吐露してるのが
{netabare}楽観的夢想主義者のアオイ君との対比効果が上手くでて{/netabare}印象に残った。