めたぼん さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.5
作画 : 3.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
心地よい「異」世界観
妖精さんのかわいさにつきます。
人類衰退後の世界というと北斗の拳やマッドマックスのような「ヒャッハー」な感じの殺伐とした世界をイメージしそうですが、この作品の世界観は穏やかにゆるゆると滅びゆくといった感じで寂寥感はあるものの不幸といった感じはありません。むしろ作品の雰囲気はパステルカラーの色調もあって明るいです。(ムーミンとかそんな感じかもです。)
この世界の私たち(旧人類)はどこか抜けていて、幼く描かれています(ピクサーのウォーリーを連想します)難しいことはあまり考えないといったところでしょうか。
一方でこの世界の妖精さん(新人類)は私たちの目からすると遥かに高い技術力を持っているのに行動原理が理解できない、あるいはしづらいというような描かれ方です。この描写がとても好きです。所謂「頭の良さ=文明の進度」が低い存在が高い存在を正確に理解することはできないという真理でゾワゾワさせてくれます。
そうかといって世界観をただただ羅列して見せるだけのナンセンスなアート的なものではなくお話としていいバランスで「意味」を留めているところにさらに好感が持てます。
この世界観にはまれるかどうかで評価が分かれるかもしれませんが、キャラのかわいさもしっかりあるので難しいことを考えずに・・・というかむしろダラダラ見るのがおススメです。(笑)