セメント さんの感想・評価
2.9
物語 : 2.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
19世紀末、パリ
パパパパーパー♪パッパッパー♪
シックな感じが良いですよねぇ、アバンやアイキャッチのナレーションがフランス語なのも粋です
外国から見た日本人像がおかしなことになってますが、雰囲気は楽しめます
絵柄から、抑えがたい「GOSICK -ゴシック-」臭がすると思ったら、武田日向先生の漫画原作なんですね
どうりで・・・
クロードと湯音の、地雷を突き合い、気を使い合い
仲直り、というか和解に至れば、イイハナシダナーと思うのですが
”あっ、大丈夫かな?”と心配のしっぱなしで常に気が安らかではなく、個人的には心が浄化されるようなアニメには思えないかなと
起伏が合って、退屈しないストーリーになっているとも採れますけど
1話の、ガラス細工を湯音が壊したシーンから既に、何とも気まずい感じは始まっていて、癒しアニメだ!ヒャッハー!とか思って突すると、ちょっと悩まされるかも知れませんね
このアニメ、全体を通して「ARIA」を目指している様子が感じられますね
それもそのはずと言うべきか、今作のシリーズ構成、音響監督エトセトラを担う佐藤順一氏は、「ARIA」に監督として深く携わる人物であり、似てくるのは当然の流れと言えますけど
静謐なひと時が味わえる、落ち着いた雰囲気づくりは、佐藤氏の技を感じますね
後藤圭二氏による5話の一人原画なんかはかなり有名な話ですが、雰囲気アニメの妙味を存分に引き出した絵作りが成されてて、称賛に値しますよね
ちなみに後藤圭二氏は「ARIA」の絵コンテも切ってたりと、他にもARIA主力スタッフが入ってて、堅実に「ARIA」の遺伝子を受け継いでる場面がここでも見られたりするわけですが
湯音役の東山奈央、「神のみ」のかのんちゃんの声で知られる彼女、
今作では、人形見たく愛くるしい容姿に適した、細やかで綺麗な声による演技が光っていて、錦上に花を添えるといった具合でしたね
かのんちゃんのキャスティングを受けてか、EDも歌ってるんですよね、「ここからはじまる物語」
その歌声は、まるで牧野由依の歌う「ARIA」の主題歌を連想させる繊細な編曲となっており、また節々から流れるBGMは、ネオ・ヴェネツィアを思い出させる
こんなところにも、「ARIA」っぽさを感じることが出来るわけです
そういえば、今期は能登さんがチョイ役としてでも多く出没してて、この作品にも、湯音の姉役として出てきてました
声優もこのくらいのレベルからが勝負ですよね、今が正念場ですから応援したいものです
私、「レールガン」の初春とか、「まりほり」のゴッドみたいなパッツンショートの少女って、あんま好きじゃないんですが、湯音の場合外見関係なしに、見てて可哀想に思う、放っておけない感じがポイント高いです、不憫萌えって奴ですかね
しかし好みの問題かもしれないが、少し目と目が離れすぎているような気がした
そんな湯音ちゃんも無事イメケンに貫通させられるわけですか
クロードちくしょーーーーー、まぁ骨のある好青年であることは認められるのですが、イメケンなんで悪い補正がどうしても掛かってしまうわけです
そしてやはり、少し目と目の距離が離れすぎているような気がした
オスカーさんや、アリスちゃん、まぁカミーユさんは表面だけですが、和むキャラが多くてキャラは充実してると思います
ただ、目が離れすぎているのが難点か
・・・ほとんど誘拐なn(ry
惜しむらくは雰囲気アニメの枠に留まって、それ以上でもそれ以下でもない点ですが、それまた趣があって良い
良いアニメであったとは思うので、是非に視聴し、吟味してもらいたいですね
ガラス屋根に覆われた時代遅れの『ギャルリ・ド・ロア』に一人の日本人少女『湯音』の姿がある
このことはまだわずかな人しか知らないこと・・・