woa さんの感想・評価
1.0
物語 : 1.0
作画 : 1.0
声優 : 1.0
音楽 : 1.0
キャラ : 1.0
状態:途中で断念した
本来は0点を付けたいと思った作品
序盤は魔法少女物のテンプレ(自分らしさに悩む主人公、塾への近道で「偶然」淫獣に出会う展開)以上のものではないが、途中からもう一人のヒロインが出ることでより一層心理描写が劣化する。アニメ規制の悪しき例として挙げられたのもパンチラや変身シーンのわいせつさよりもこの作品のキャラクターやトラウマをあたかも道具を扱うかのように提示する道具主義的な人間観や世界感が問題視されたからではないだろうか。たとえばヒロインは母親の娘の代理品なのであるが彼女が虐待されつつも従順に母のいいつけに従う様は母の言う通り内面のない人形そのものであるし、さらに言うなら過去に縛られ操作される母自身も人形である。また主人公が傷ついた淫獣に協力する動機は「可哀想だから」という同情心という名の優越感からなのである。このような問題のある認識を商業的な娯楽として受容出来てしまうオタクはやはり一般社会からは浮いた存在であり、彼らや彼らの愛好する商品に対するバッシング、規制はもはや避けられないだろう。また世界設定もあいまいな部分が多く魔法少女物なのに戦艦や虚数空間などの「SFっぽい」モジュールが出てきたり日常的な家族や友達とのステロタイプな関係性とのギャップが媒介するものがないため理解不能なほどに著しく企画段階での混乱があったであろうことが予想できる。これほど批判するなら見なければいいという言い分もあるかもしれないが、まずある程度は見なければ批判することは出来ないし、この作品に関しては友人の勧めもあって視聴したのだが、今はとても時間を無駄にしたと後悔している。一般的にいいと言われるものや人気作というのはあくまでオタクという社会の中では特異な趣向をもつ一部分の基準にすぎないので全体としてあまりあてにならないということがよくわかった。