woa さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
アニメとは何かを教えてくれた歴史的名作
この社会現象にまでなったアニメに関しては様々な解釈や批判があるが自分としては作品世界そのものと当時のアニメ制作状況がリンクし相互に補完しあう一種の変性意識状態が一般の視聴者の心象をなぞらえるものだったために受けたのだと思っている。碇シンジのトラウマから逃れる試みとしての自己実現とその挫折はアニメのプロットの破たんとともに「アニメ」キャラクター描写の袋小路でもあったために有名な25・26話問題へと行き着いたのではないだろうか。それはエヴァの後に庵野監督が「実写」へと制作の場を移していることからも推察できる。一制作会社の一作品がアニメ制作体制の全般的な限界点を明らかにすると同時に最高峰の表現を奇跡的に成し得たのだともいえる。そのため作品世界の終焉はairまごころに引き継がれるのであるが一つの作品として完成しているのは賛否はあれどあの26話以外になかったと思われる。