yapix 塩麹塩美 さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
目をつぶって打つのはちょっと・・・・
バレーボールのルールの変遷には驚かされる。
リベロ不在、サーブ権ポイント制の時代から止まっている人間にとっては、
未知の競技に接しているかのようであった。
そういう人間でもなんとかついていけたところからして、
及第点をあげてもいいのかなと思ってみたり。
この手の作品にはライバルが多すぎる。
競技は違えど、青春スポーツ物は巷に溢れ返っている。
青春スポーツ物の近年の秀作「ちはやふる」に比較すると、
バレーボールという題材に目新しさはなく、
一見するとキャラの個性も弱いように感じられた。
それに加え、主要メンバーが揃うまでの序盤の展開が遅く、
正直、退屈とさえ思った。
が、主要メンバーが揃い、
バレーボールの試合が話の中心となるにつれ、様相が変わってきた。
試合の醍醐味、戦術・心理戦・駆け引きetc.が上手く描かれており、
試合を観戦する楽しみ方のレクチャーを受けているようであった。
主人公は、影山君でしょう。
彼を観ていると、中田英寿を思い出した。
ヒデのいた時代の日本代表では海外組なんてほとんどおらず、
世界標準でものを考えるヒデは浮いた存在であった。
その個人主義的な言動もあり、ピッチの王様は裸の王様のように見えた。
そんなヒデが何かのインタビューで言っていた。
もっと個で戦う競技の方が向いているのでは?との記者の質問に、
パスがつながると、すごく嬉しいんです、と。
団体競技では、どんなすごい才能を持った選手であっても、
一人だけではどうにもならない(神の手ゴールのマラドンを除く)。
影山君もつながる喜びに目覚めてきたのかな?
受け手と出し手の思惑がピタッとはまる快感を感じてる?
それを感じさせるのが2クール目のED。
最後の影山君の笑顔、すごく素敵な笑顔。
競技は違えど、ジャンプってこともあって、
スラムダンクの劣化版って気もしないでもないけど、
王道のスポーツものだし、
2期あってもいいかな?