カントムハイヴ さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
痛快SF任侠西部劇
《ストーリー》
ナノハザードにより廃墟と化した地球。
人類の多くは地上を捨て、データとなって電脳世界ディーバで
暮らすようになっていた。
西暦2400年、そのディーバが異変に晒されていた。
地上世界からの謎のハッキング。
ハッキングの主は、フロンティアセッターと名乗った。
ハッキングの狙いは何か。ディーバの捜査官アンジェラは、
生身の体・マテリアルボディに身をまとい、地上世界へと降り立つ。
地上を跋扈するモンスター・サンドワームの群れ。
アンジェラはそれを迎え撃つため起動外骨格スーツ・アーハンを起動する。
荒廃した地上のどこかに、フロンティアセッターが潜んでいるはず。
アンジェラとディンゴの、世界の謎に迫る旅が今、始まった。
《キャラクター》
アンジェラ・バルザック
CV:釘宮理恵
電脳正解ディーバのシステム保安を担当する三等官。
捜査官としてフロンティアセッターを探すため地上に降下する。
サイバースペースでの調査や起動外骨格スーツ・アーハンを
使った先頭には卓越した能力を持つ。
ディンゴ(ザリク・カジワラ)
CV:三木眞一郎
アンジェラのサポートのため徴用された
地上のエージェント。
効率一辺倒のディーバの流儀には人間味を感じておらず、
飄々とした態度でアンジェラに地上の流儀を教える。
地球の古い音楽を愛している。
フロンティアセッター
CV:神谷浩史
電脳世界ディーバにハッキングを仕掛ける謎の存在。
地上からハッキングだと知ったアンジェラや
ディーバの保安官から追われる。
以上ホームページより抜粋
《感想》
当初は大衆向けではない重苦しい内容かなと思い、
ある程度覚悟して臨みましたが、
物語は変に捻った展開はなく、
分かりやすい起承転結で綺麗に纏まったものになっています。
確かにヒロインの肌の露出具合は大衆向けではありませんけどね...
{netabare}
一瞬ポンチョを羽織りますが、腰の辺りまでなのでたいへんよろしい。
バストの揺れもかなりのものでしたが、
私はヒップにばかり目がいってしまいました。と懺悔します。
{/netabare}
もちろん脚本虚淵玄特有の
作り込まれた設定と幸福論とを織り交ぜた物語は顕在で見応え十分です。
主に哲学的思考法を用いた世界観の説明を
映画の尺に合わせて要所要所に堅実に配置させ、
徐々に物語に入り込んでいくよう誘導します。
加えて場面転換時には、
派手なアクションや胸を熱くさせる話を絶妙な感覚でテンポ良く展開させ、
より強く物語に惹きつけられ、全く飽きさせません。
あっというまに時間が過ぎていった印象を受けました。
巧みに視聴者感情を操る物語に感服せざるをえません。
映像はフルCGアニメーション作品ということで、
2Dとは一味違った登場人物の表情や動きにも注目です。
特にバトルアクションは音響との相乗効果もあり、
身が竦んでしまうようなド迫力のものとなっています。
これは映画館でしか味わうことが出来ない臨場感ですね。
是非劇場での観賞をお勧めします。
楽園とは
何をもって定義するのか。あるいは、
何によって定義されるのか。そして、
何にとっての楽園なのか。
遣り様によっては、
どんなドギツイ展開にも成り得る極めて秀逸な素材なので、
否が応でも続編を期待してしまいます。