セレナーデ さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
いろんなショック
子供のころ夢中だった『ガンバ』。あまりにハマりすぎて、イカサマのサイコロさばきを見よう見まねして遊んでたら、横から父に「見すぎやわwww」と言われたのはノロイ以上にトラウマだったりします。
てのはいいとして、この歳になって観なおすとショックを受けることがいろいろと。①忠太が情緒不安定。一時の宴や休息を優先するガンバたちを諌めようとして故郷が不安になり涙したかと思えば、別のシーンでは肩組んで一緒にドンチャン騒ぎに参加してたりと、見ててなんだか心配になってきます。②ノロイがイタチでありながら催眠術の使い手というプロットはまったくもって不要。世界観に対してもこの設定だけイロモノすぎて違和感がだけが残ります。③一匹のネズミが多勢のイタチの手にかかって惨殺されるというなんかすごい描写があったこと。今観たほうが堪える。④全26話だったこと。通年アニメのスケールと記憶してたのにじっさいは2クール、しかもノロイとの戦いなんてたった6話ときたもんですわ。そこだけ2クールくらいに思ってたのに。ノロイ以上におそろしいもの、それは、時間の流れ。⑤海鳥に襲われて逃げ惑う忠太とボーボを遠方で忠太とボーボが眺めてる、という作画ミスがあったこと。発見してちょっとテンションが上がった。⑥「チュー太」じゃなくて「忠太」だったこと。⑦今観てもチョー面白かったこと。
というわけで、思い出補正を最小限に封じつつも4.1点献上。
* * *
余談の⑧。{netabare}印象に残ったのはノロイ編ではなく、黒ギツネ(ザクリ)討伐編だったこと。厳密に言うと、黒キツネ編でのガンバのセリフです。道中ザクリに住処を荒らされているリスの一族に助力しようとするのですが、本人たちの意思の尊重から、一行は後ろ髪を引かれつつも断念しようとします。そこにガンバが言うわけですよ。「あいつはこの島のノロイなんだ」。ノロイ討伐の目的とリス族救済の動機を接続したと同時に、強烈に退路を封じたことで一気にメンバーの迷いを打ち消し士気を高めた主将の一言、シビレましたね。ここで踵を返しては二律背反を背負うことになると暗喩的に、しかし明確に示した名セリフであります。{/netabare}