ちゃんもり さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ほっこりヒューマン(?)ドラマ
古来より、狸と天狗と人間たちがせめぎ合う街、京都。
下鴨神社に棲みついた狸の下鴨一家の家長・総一郎は
生前は近隣の狸たちをまとめる「偽右衛門」として
狸界の頂点に君臨していたが、ある日あっけなく
人間の手で狸鍋にされてしまった。
時は経ち、成長した下鴨家の四兄弟の日常と家族の
絆を描いた物語。
いや〜この作品はもっと評価されるべきです。
まずは作画。京都の街並みの美しさがもう・・・
これはガッツリロケハンして描かれてるんでしょう。
また、キャラデザは「絶望先生」の久米田先生。
モブキャラの顔がめっちゃ久米田ワールドや(´∀`σ)σ
全体のバランスに配慮してキャラの塗色もやや控えめの
トーンなのですがこれまた久米田キャラにマッチしていますし
かと言って背景に埋もれることもなく、丁寧な仕事だな〜と
感服いたしました(o・ω・))-ω-))ウムウム
※あと狸作画が超絶カワイイっす
四兄弟を始めどのキャラも人格設定がしっかりと
練られていて、「個性」の表現の仕方が上手いですね〜♪
毎話アバンの矢三郎の口上が落語の前説っぽくて作品の
世界観を作ってくれるので、自然と作品世界に引き込まれます。
この辺りも脚本の妙ですな( ̄ー ̄)ニヤリッ
ストーリーの方は彼らの日常生活を垣間見ながらも
「次期偽右衛門選挙」に絡めて父の死の真相に迫って
いきます。この辺り、ミステリー要素もありますが
そこが見どころというよりも、そこに迫っていく過程で
再確認される「家族の絆」がじんわりと心温まる感動を
もたらしてくれます(;∀;`)ホロリ
何気ない会話シーンなんかでも「場の転換」と「間の使い方」が
絶妙で、例えば画面の端から端まで、2人で何も喋らないまま
ただ歩いてるシーンなんてニクイですよねー。
不思議とそこからキャラの心情が読み取れてしまう。
こういうちゃんとした「映像表現」って最近のアニメじゃ
なかなか観られないですよ。
世界観にハマるとセリフを一言一句聞き漏らしたくなくて、
聞き取れなかったら巻き戻しちゃうくらいです。
もちろん観る人によるでしょうが、私的には
1話1話すごくじっくり感情移入できて、最後はちょっと
ウルっと来てホンワカした気分になれました。
良いヒューマン(狸だけど)ドラマ観たな・・・って感じです。
ぜひオススメです!