めたぼん さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
些細な謎から見えてくる人の心
最初に一言、{netabare} 「榊原郁恵の夏のお嬢さん」かよ! {/netabare}
全体的にバランスは良かったと思います。所謂、学園ミステリーの類ではありますが、殺人等といった絶対的に「解決」を必要とするタイプの謎ではなくて「気になると言えば気になる。気にならないと言えば気にならない。」というレベルの(日常)に潜む謎を解いていくというお話です。
上にも述べたように、起こる事件というのが視聴者側からすれば割とどうでもいい、つまり事件そのものが持つ求心力が弱いのですが、そこはヒロインの「気になります」の一言で主人公同様に視聴者も彼女にほだされる感じでついつい付き合ってしまうといったところでしょうか。
起こる事件が突拍子も無いものではないので学園ミステリーにありがちなリアリティーの崩壊はありません。僕がこの作品で一番評価する点はここです。謎解きはあくまでひとつのエッセンスで思春期の(学校生活における)少年少女の心の機微がよく描けていると思います。
ハッピーエンドに直接繋がるかはわからないけれども、「希望」的なラストシーンも好みでした。