にゃんた さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:今観てる
溜めの上手い正統派
(原作未読)
以前のレビューで書いたことがありますが、作品に対する印象は、
「視聴者が抱いていた期待」と「実際に感じた印象」
の差で決まると思います。
私の場合、事前にいくつかレビューを拾い読みしていたので
作画には期待しない・日曜朝の放送枠・ジャンプ原作
という事前の覚悟ができ期待値を下げて視聴することができました。
ストーリーを観ようと決めていたので作画はあまり気になりませんでした。
という訳で、そんなスタンスで観てみると、これ意外とストーリーが面白いです。
異世界バトル&サクセス要素あり、といういかにもな王道ストーリーですが、
サクセス要素の見せ方が良いのです。
サクセスストーリーに大事なのは序盤の「溜め」だと思います。
この作品は、しっかりと組織の閉鎖的な構造が描かれ、主人公の能力も低く設定されており、それによって良い具合に主人公にフタをしています。
これが絶妙であるだけでなく、背後の謎の小出しな開放、周囲の人物の複雑な配置などもしっかりできています。現時点では今後にすごく期待が持てます。
深夜放送帯の作品の多くは、巨乳・パンツ・水着・お風呂等の、いわゆる「○○のエサ」を強調してきます。円盤が売れるためには必須なのでしょう。
それらは確かに美味ですが、ある意味で均一化されてしまっているように思えます。食傷気味の人も多いのではないでしょうか。
その点、この作品は初めからそのような商売をしようとしていないので、無駄な乳やパンツはありません(放送時間帯からしてNGなのでしょうけど)。
純粋にストーリーとその演出方法だけを見ることができるので、個人的にはこちらの方が心地良いです。
そんな訳で、綺麗な作画でないとダメな人やブヒブヒ言いたい人には全く合わない作品ですが、
エサを食べ過ぎた人には丁度良い箸休めになるのではないでしょうか。
花澤さんの声だけでブヒブヒ言える人も、もちろん大丈夫です。