Baal さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
この痛みを感じることができますか・・・
奈須きのこによる長編伝奇小説を原作とする
劇場アニメ全八章の第三章です。原作未読。
体をねじ切られたような変死体が複数発見される
奇妙な猟奇的殺人事件が発生する。そんな中
工房「伽藍の堂」に一件の依頼が入ってくる。
それはとある人物の保護又は殺害をするという
内容だった・・・
今回は第一章の少し前の事件の話でした。
謎の猟奇的殺人とその依頼との関係性は如何にと
いったようなでその中に眠る深い闇が
少しずつ顕になっていくようであり、また
その感情と感覚が式や幹也にも繋がってくるようで
とても良かったように思います。
式と似たような存在の仕業であるだろう事件と
その依頼における浅上藤乃という人物の過去と
忌まわしき記憶が持つ真の意味を掴み取った時、
その事件との関係性が見えてくるのかもしれない
という展開で過去が徐々に明らかに、それまで
何が起きていたのかが少しずつ見えてきて
真実に近づいていくところは特に良かったと思います。
この作品の特徴でもあると思いますが
少しグロかったりというところがあるので
そういうのが苦手な人は少し注意したほうが
いいのかもしれません。
それと章順で追っていくと時間軸と異なっている
ため少しつかみにくい作品なのかなと思います。
でもその中に前後で納得できるところが出てきたり
とするのでまだ大丈夫な作品だと思います。
余談(どうでもいいのでスルーして構いません)
{netabare}
このレビューのタイトルにあげた
「この痛みを感じることができますか・・・」ですが
まず痛みってなんだろうと思います。神経による
信号を脳が痛みというのに変換して私たちに
通達している肉体的なもの、それとも外的要因で
自分の中の感情に齟齬が生まれ、それを緩和する
ためにために一概の感情に抑える事なのでしょうか。
私は医者でもないし、心理学者でもありませんから
正直よくわからないです。
でも何か言えることがあるとするのなら
わたし的にそれはただの信号や感情だけでは
なく、そこに存在しうるひとつの己自身では
ないのかなと思います。
自分そのものが痛みであり、それを意識を持って
受け取る時に私たちは感じることができる
ものなのかなと思います。
何を語ってるんだコイツはと思うところが
あるでしょうがそこのところはそんな変な奴
なんだなと思ってください。
{/netabare}