オキシドール大魔神 さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
大事なのは徹底、突き抜けることだと改めて認識できる作品
俺つええと評判の今作。その評判に違わず俺つええしていて良かった。
自分の中の俺つええの理想は、相手の攻撃は回避や防御などで食らわず、万が一食らったとしてもまるで平然、みたいな常に余裕そうにしているようなやつだ。その点、お兄様はすぐに再生するというだけで、攻撃を食らう時は食らうし、致命傷も負っている。だから自分の中の理想ではないが、再生能力が反則級だし、味方すらも制限、リスクありとはいえ再生できるので、やはり俺つええだろう。とはいえ、アニメの範囲だと、一条以外は敵が弱いだけにしか見えない気もするが(ルーガンフーは強かったが、お兄様は戦っていないのが残念)。
説明が多いという評判もあったが、本当に多い。正直、その点についてはだるかった。入学編は説明多いし敵も弱いし、九校編の七割はあまり面白いと思えなかったが、服部を一瞬で倒したのと、一条戦と、バトルが比較的多めだった横浜騒乱はなかなか面白かった。
主人公が最強な理由が、ご都合主義を排するため云々らしいが、まあその是非はともかくとして、とにかくこの作品は、主人公最強、主人公と妹のスタンスが徹底して一貫、突き抜けているのが好き。主人公は通常の魔法こそ使えないものの、代わりに分解と再生というチート魔法を使い、かなりの体術に人脈もそこそこ、妹への愛以外の情動がないため、女キャラの好意にたいして鈍感ではなくナチュラルに対応する(しかも意外と棘のある冗談を返したりする)など、いろんな要素がてんこ盛り。妹のCADに細工されかけた時にマジギレ、いざ戦闘すれば無双(しかも本気出してない)など、所々設定を活かしたシーンが挟まれる。それがシュールなギャグとして笑える。それは妹の過剰な兄持ち上げにも言える。一番笑えたのが、よくネタにもなっているバスでのシーン。妹の機嫌を取るには兄をほめればいいと分かっているクラスメイトと、実際に兄を持ち上げただけで機嫌が直る単純な妹。所々で、イチャイチャしている、としか言いようのないシーンが挟まれたりするのも笑える。これらが中途半端だったら、たとえば、お兄様がそこそこ苦戦しちゃうとか、他の女の子に照れたりするとか、だったら笑えたりしなかっただろう。ちゃんと一貫、突き抜けているからシュールなギャグとして笑えると思っている。
声優はそれなり。作画は悪くなかったが、特別力が入っているようにも見えなかった。
女キャラは可愛くて良い。男キャラはお兄様、一条、レオンハルト、みきひこが良い。
OPは曲映像共に二つとも良い。EDは微妙。
カップリングやその予備軍が多いのもツボ。