esso-neo さんの感想・評価
4.3
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
この世にはね、不思議なことなど何一つ無いのだよ
実写映画を見るくらいならこっちのほうがいい。憑き物落としでしゃべるのが長すぎるというが、あの量の情報がなければ憑き物は落ちないし退屈に感じたなら憑き物がいないのだから無理も無い。
連続殺人事件を捜査するミステリー。事件にかかわった誰もが主人公であり、その主人公たちの憑き物を落とすのが古本屋“京極堂”「中善寺秋彦」。
「幽霊はいない、だが存在はする。」
「呪いはある。」
「科学で解明できないものはない。」
べつに幽霊や化け物が登場して御払いをするわけでもないが、超能力者は一人登場し、それでいて起こる事件はオカルトでもなんでもない。あるものはあるし、ないものはない。それが判らないと妖怪となって現れる。
キャラクターデザインがクランプ担当だけど基本的にほぼ全員が美男美女になってしまってその点には面白みが無い。より原作に近づいたビジュアルなら志水アキ氏の漫画版をオススメ。その内容もアニメに決して劣るものではない。
11/11追記
リアル魍魎の匣などという事件が現代で起きた。座間のアレだ。こういう理解に苦しむ事が起こると妄想と現実の区別がつかないのはアニメのせいとか言い出すアホが現れる。身近の人物なんかじゃない。広く知れ渡る事になるであろう国会議員が言うのだ。はっきり言ってマニフェストなんてものよりはアニメは分別が付いているのではないだろうか。憑き物落としが必要である。
DVD買っちゃったぜ。平田さんの芝居すげーいいんだよなぁ。覚えたくなる。
のちにこの監督は狙われた学園や灰と幻想のグリムガルを手がける。見てくれは実に現代的美男美女オンリーな砂糖アンド当分のような仕上がりにしてくれるのだが、それでも人物を掘っていく作業、それを映しとらんとする画面と時間、舞台のような色彩照明(アニメで舞台照明の意識とかほんと意味わからんが)を繰り出していた。好き、とは言わないが大っ嫌いになるような事はなーんにもしないからまた待ってますよ新作。個人的には鉄鼠の檻お願いしますよ。キャラデザ志水アキで。