もふ(´-ω⊂゛) さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「中二病」をコメディにもシリアスにも活かした良作
概要:2011年にKAエスマ文庫より発売されたライトノベル原作。2012年秋枠、京都アニメーション製作でアニメ化。元中二病の主人公富樫勇太と現役中二病の小鳥遊六花との出会いを描いたラブコメ作品。「極東魔術昼寝結社の夏」という同好会を設立し、そこに集った仲間たちとの学園コメディ。中二病という設定を活かし、前半コミカルに描きながらも後半はシリアスな展開を加え単なるコメディではなくしっかりと締められた物語となった。
ポイント:高校1年生でありなが現役中二病の小鳥遊六花。彼女は、3年前に父親を病気で亡くしているのだが、家族は父親の病気のことを一切六花には知らせていなかったため、それは六花にとって予期できるはずもない突然のことであった。そのため、彼女は父親の死を現実として受け止めることができず、「父は行方不明になった。『不可視境界線』を探せばそこに父がいる。」という設定を自分の中に作り上げた。父の死から目を背けるため、自身の中に物語を作り、中二病となった六花だが、そんな彼女のことを周囲は受け入れようとしない。母親は異端となった娘を疎ましく思い実家に預け別居。姉の十花は父の死を六花に受け入れさせて中二病を辞めさせようとする。厳格な性格の祖父は普通ではない孫を認めようとはしない。祖母は六花の中二病的風貌から「海賊ごっこ」だと思い込んでいる様子。このように周囲から浮いていた六花だが、自分を理解してくれる勇太や「極東魔術昼寝結社の夏」の仲間と出会い、次第に家族との関係にも変化が現れ、六花自身も成長していく。