緑の先駆者 さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
自分史上最高でした
小学生の頃にリアルタイムで見ていた感想ですが、自分史上最高のアニメです。
NHKが本格的にアニメ制作に乗り出した、未来少年コナンの枠の後釜として始まったと記憶してます。
「子供の頃は空を飛べたよ~」で始まる主題歌は、今でも歌えます。当時は、自分でも空を飛ぶ夢をよく見ていて、現在、振り返ると空を飛ぶ夢を見なくなった自分が、少し寂しい思いがあります。「ひとりぼっちのスペースマン~」という挿入歌も哀愁漂っていて、切なかったですね。
キャラクターも個性に溢れていて、ロボットのグラッグ、アンドロイドのオットー、脳のサイモンなど、エドモンド・ハミルトンの原作が書かれた古き良き自由の国アメリカ、という憧れを感じさせるスペースオペラでした。
生きている脳なんて、ブラックジャックの中でしか見たことなく、それがずっと昔のアメリカでは、すでに小説で出てきていたなんて、不思議ですよね。あと、中学生になって、原作を読んでみましたが、キャプテンのことをグラッグは「マスター」と呼び、オットーは「ボス」、サイモンは「坊や」と呼ぶなど、細かいところまで個性を表現しているところなど、原作のストーリー構築にも素晴らしいものがあることに気がつきました。
アニメのストーリー展開としては、半魚人にされてしまったキャプテンの姿を見て、どうなってしまうんだ~、と、その夜は眠れず、不安な一週間をすごしてしまったことも懐かしいです。
再放送を見てみたい気もしますが、今のアニメは当時に比べてあらゆる面で進んでいるので、多分、当時の感動は蘇らないんだろうなあ、という気持ちもあります。ただ、このような実験的な秀作の元に、今の日本のアニメ文化がある、ということを、これからアニメに染まっていく人たちが実感してくれるとうれしいですね。
作画については、ちょっとだけ評価を下げました。原作のティアドロップ型に比べて、アニメのコメット号がかっこよすぎます。そして、デカ過ぎてリアリティーに欠けていると思いました。
みなさま、見る機会があったら、ぜひ。