退会済のユーザー さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
タイトルなし
これに限らず、『女子校生』や『ろこどる』などの言葉でアニメ自体を敬遠してしまうのは勿体ないと思います。(このタイトル、確かにあまり印象は良くないですけど・・・)
自分は制作会社が.feelだというだけの動機で見ようと思ったのですが、そうでなかったらスルーしてしまっていたかもしれません。
なので上記の文章は自戒の意味を込めて、です。
イロモノに見えるかもしれませんが、かなり今の時代にマッチした内容に思えます。
ローカルアイドルを題材にして、地域振興を目指したストーリー。
他のアイドルものに比べると華やかさも派手さも劣りますが、ろこどるにとって大事なもの・・・地元を応援するひたむきな姿と周りにいる住民一人一人に感謝しつつ活動する謙虚な姿勢がとても眩しかったです。
地元アピールとして今人気のゆるキャラもアイドルと並んでしっかり描かれていたのも好印象です。
{netabare}
特にゆるキャラ大運動会の、あのゆるいようで全くゆるくない背面下の争いは実際にゆるキャラのTV番組を見たことがあったのでリアリティがありました・・。
表情は見えなくとも、中で・・・いや裏では必死な形相で真剣勝負している様は地元愛という名の闘志が感じられます。
{/netabare}
確かに出てくるのは女子校生ばかりなので美少女アニメの気もあると思います。
でも‘可愛い女の子がイチャイチャ駄弁っているだけ’で終わっているものではなくて、周りの大人に支えられながら成長していく少女の物語としてしっかりとストーリーが組み上がってますね。
最初は人前に出ることすら億劫だった奈々子ちゃん、心を許せる親友がいなかった縁さん、自分に自信を持てなかったゆい先輩、みたいに皆何かしらの欠点があってそれを助け合って克服していくエピソードの積み重ね。
他にも(ネタバレ)
{netabare}
後から入ってきたみらいちゃんが、奈々子ちゃんと心を通い合わせる中でゆい先輩に負けないよう奮起する姿はもう感動的でしたね。
{/netabare}
彼女たちを支えてくれる大人たち。地域振興課の大田係長や部下の沙織マネージャー。
単に大人が助けてあげる関係ではなく、逆にろこどる達から学ぶ場面もあり、一方的な関係じゃないところが良いですね。
ろこどる活動の中で関わってゆく流川の人達との交流も心温まる、涙を誘う感動があってほっこりしました。
奈々子ちゃん達ろこどるのおかげでこの流川という舞台がとっても魅力的に見えるのも素晴らしいところ。
別段観光地というわけでもないこの街が、ろこどるの地元愛によってどんな些細な場所でも行ってみたくなる感じ。
ろこどるアニメは聖地巡礼効果もあるかもしれません。
あとこの「地元愛」に触れると少しは自分の地元にも愛着をもってみようという気になります。どんな街にも歴史あり、ですから。
多分声優のキャスティングもこなれた感じではなくあえて自然な感じを出すために新人さんで揃えたのではないでしょうか。
奈々子役の伊藤美来さん、みらい役の水瀬いのりさん、野田ちゃん役の井澤詩織さん、さつき役の井澤美香子さん、まなみ役の深川芹亜さんなど。
キャラクターとバッチリ合わさっていて高評価です。声優は上手い下手ではなく、マッチングが良ければそれでいいのです。
でも、他のろこどるユニットに某アイドルアニメの主役が二人いるのは凄い・・・(笑) ライバルが強すぎると思います。
あ、良い所だけ長く書きすぎました。
じゃあ一つだけ不満を。
{netabare}
全員眼鏡っ子で構成されたろこどるユニット「グラスキュート」。
でも伊達眼鏡で眼鏡っ子を名乗るのは邪道です!!(一人本当に近眼らしい)
ろこどるならこういういやらしい商売っ気は出さないでほしいと切に思いました。
アイテムとか属性で無理矢理特徴を出そうとするならそれはもう場末のアイドルと変わりません。地元感を出すことに精を出してほしい。
もしかしてここは眼鏡が特産品だったりするのでしょうか?
だったら素晴らしいのですが。
{/netabare}
人情もの、感動ものとして比較的万人受けする内容でもっと高く評価されても良い作品だと思いました。
それにしてもこんな可愛い子がろこどるだったら羨ましいです・・・。
うちの地元にも一応いますし、ライブを行なったりCD出したりしてますが、現実は甘くないですね・・・。CD、三枚も買いましたけどね。